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「これから、わたしたちはどうなるの?」二人の愛する女から突きつけられた言葉に、ケマルは答えようがなかった。彼の心はスィベルとフュスンの間を揺れ動き、終わりのない苦悩に沈む。焦れた女たちはそれぞれの決断を下すのだが──。ケマルは心配する家族や友人たちから距離を置き、次第に孤立を深める。会社の経営にも身が入らず徐々にその人生は破綻していく。トルコ初のノーベル文学賞作家が描く、狂気の愛の物語。
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Posted by ブクログ
心と時間にゆとりがないと読み続けられないのは 確か。 ノーベル賞プライズ☆彡と噛みしめ読むに値するか否かは、読み手の想いに添うと。 他者が「この素晴らしさ」を解いたところで圧になるのは笑止。 ラストの盛り上がり?が一番納得した展開だった。 「神の思し召しが一番最後となりますように」とまで言われて取...続きを読むり組んだ 来し方の総決算とは。。。 ケマルが「自らの物語を綴れる」と確信した相手 オルハン氏が登場する所が愉しい~もっとも 会って話したかったのはフェスン(100%の人がそう思うだろう)ネスィベの語りに、新たな発見は皆無~当然 上下巻通じて重奏低音のイスタンブールの空気感は素晴らしい。上下2冊組を 気力みなぎったまま読み通す力に比べると 現実の仕事が空虚にすら覚えたこともあって 些か自嘲。 フェスンが東洋トルコの古典的愛憎の化身から西洋的トルコへの脱皮がとん挫し さなぎのまま昇華したことをケマルは受けとめたのだろうか。 フェスンの幸せを考える前にケマルの独り相撲の愛欲の妄想に空中分解して行ったのではないか。 一人、5000件を超える美術館巡りを続けて得たものは。。。「自分が最も愛するモノの代わりに別のものとそれを変えられる」⇒「観てえるもののの教訓」を呟くケマル どう考えても、主観的過ぎ。 もっとも小説自体、筆者の内省と自らの心とが共鳴する高まりに芸術性の有無を感じるとは思うのだが、それ以外もないとは言えない。 しかし、どう考えても横恋慕と妄想の結果強引な押しを続けることは最後まで私の心の中でネガティブな音が響いていた。
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