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「ヨーロッパ」誕生以前の古代ギリシャ・古代ローマから,文化的統合体としてのヨーロッパが成立した中世半ば,そして大航海時代,ルネサンスや宗教改革を経て,絶対王政の全盛期である一七世紀末までを俯瞰.まとまりでありながら常に多様性を内包し,個性的なプレーヤーがぶつかり合いながら推進されてきた,その歴史とは?
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Posted by ブクログ
ギリシャ、ローマ世界から中世へ続くヨーロッパの歴史って断片的にしか把握できてなかったね。この1冊のおかげでだいぶ整理できたような。そう思わせてくれる良書だ。西ヨーロッパの神政政治と東の皇帝教皇主義。教皇権と皇帝権の対立というか優先権の争いがあったわけだけど、どういう順序で歴史が進むのかは地域によって...続きを読む異なる。アジアと違って宗教に支配される地域、それがヨーロッパというわけだ。
著者は「ヨーロッパというものは第一義的には『文化的概念』」という。そしてその構成要素を「キリスト教の霊性」、「ギリシャ・ローマの理知」、「ゲルマンの習俗」、「ケルトの夢想」とする。ヨーロッパ入門として読みやすく、コンパクトにまとまっているのは良い。しかし、著者の専門外の分野では内容が古い。ミケーネ滅...続きを読む亡ドーリア人原因説、ビザンツ=皇帝教皇主義、テマ制=屯田兵制、これらはいずれも今や否定されている旧説だ。文献案内にある本を読めば、これらの説が通用しないことは明らかになる。その意味で文献案内があるのは良心的か。
近世に入ったあたりから登場人物が増えて羅列されるようになったのが分かりづらかった。 主旨ははっきりしているし参考文献欄も充実しているので気になるところを読者が深めていくといいかも。
読み終わって,早く後半が読みたいと思ったけど,まだ出ていなかった~ヨーロッパは文化的な均質性で括られる。それが完成したのは10世紀末から12世紀前半のロマネスク期で,「ギリシャ・ローマの理知」「キリスト教の霊性」「ゲルマンの習俗」「ケルトの夢想」だと考える~岩波のジュニア新書で西洋史を取り扱ってきた...続きを読む東大の名誉教授,何歳かなぁ?と思ったら,同い年で吃驚した
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ヨーロッパ史入門 原形から近代への胎動
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池上俊一
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