ヤマケイ文庫 働かないアリに意義がある

ヤマケイ文庫 働かないアリに意義がある

935円 (税込)

4pt

アリの巣を観察すると、いつも働いているアリがいる一方で、ほとんど働かないアリもいる。
働かないアリが存在するのはなぜなのか?
ムシの社会で行われる協力、裏切り、出し抜き、悲喜こもごも――。
コロニーと呼ばれる集団をつくり階層社会を営む「真社会性生物」の驚くべき生態を、
進化生物学者がヒトの社会にたとえながらわかりやすく、深く、面白く語る。

ベストセラーの復刊文庫化にあたり、著者による新たな研究成果と、京都大学名誉教授・鎌田浩毅氏の解説を収録。
文系・理系の読者を問わず、生物と進化についての一般教養書であり入門書として必読の一冊。

【内容】
ヒトの社会、ムシの社会/「とかくこの世は住みにくい」/個体は社会から逃げられない
7割のアリは休んでる/アリは本当に働き者なのか/働かないことの意味/なぜ上司がいなくてうまく回るのか
アリに「職人」はいない/お馬鹿さんがいたほうが成功する/働かないアリはなぜ存在するのか?
「2:8の法則」は本当か/怠け者は仕事の量で変身する/経験や大きさで仕事は決まる
みんなが疲れると社会は続かない/規格品ばかりの組織はダメ/わが子より妹がかわいくなる4分の3仮説
生き残るのは群か?血縁か?/実証不能のジレンマ/社会が回ると裏切り者が出る
なぜ裏切り者がはびこらないのか/最初にやった仕事が好き/自然選択説の限界
説明できないという誠実さ/いつも永遠の夏じゃなく
など

■著者紹介
長谷川 英祐(はせがわ・えいすけ)
進化生物学者。北海道大学大学院農学研究員准教授。動物生態学研究室所属。1961年生まれ。
大学時代から社会性昆虫を研究。卒業後、民間企業に5年間勤務したのち、東京都立大学大学院で生態学を学ぶ。
主な研究分野は社会性の進化や、集団を作る動物の行動など。
特に、働かないハタラキアリの研究は大きく注目を集めている。
『働かないアリに意義がある』(メディアファクトリー新書)は20万部超のベストセラーとなった。

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ヤマケイ文庫 働かないアリに意義がある のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    とても、面白くて楽しい本でした。
    アリの研究を通して、遺伝子がいかに利己的に残っていくのか、利他と利己はどう考えるのか、社会の進化とは、一個体も細胞から言えば一つの社会であること、などが、語られます。
    働かないアリの意味が、気になり読みました。働かないアリとは、大変になるまで働けないアリのようで、出

    0
    2025年10月02日

    Posted by ブクログ

    働きアリの中にも働かないアリが存在するそうで、なんでそんなことになるのか…!?
    その答えは、「全員が疲れて働けなくなると、誰かがいつもやっている重要な仕事をこなすことが出来なくなり、集団が大きなダメージを受けることを回避するため」だそうです。
    その時々の効率よりも、自分たちの存続を優先するために、一

    0
    2024年09月18日

    Posted by ブクログ

    ハウスに放たれたミツバチはなぜかすぐに数が減り、コロニーが壊滅してしまう。
    人間も効率ばかり求めてはいけない、最大限に頑張るときでも2割(時間?)は休む必要があると思えました。
    余裕がないと、効率の下がる事って(考えたり、気付けない)良くありますよね。

    0
    2024年01月04日

    Posted by ブクログ

    社会を持つアリの世界の奥深さ、そして社会性という面で人の世界との対比もあり、どんどん読み進めて面白かった。もう一度読んで、更に熟知したくなる本である。働かない働きアリは、無駄に意味を見いだし、それを楽しめることを体現しているのかもしれない。

    0
    2023年02月27日

    Posted by ブクログ

    昆虫学にとどまらず、集団意思決定やネットワーク理論、個別最適化など、AI研究に関わってくる部分もあり

    0
    2022年04月17日

    Posted by ブクログ

    働かないアリと一見すると、ネガティブに捉えられがちな存在だが、視座を上げて見ていくと、持続可能性にとっては必要なものだということが理解できました。その観点において、余裕、無駄、の必要性を改めて理解できたように思います。今は何かしら無駄なく、効率的にという世の中の風潮ですが、アリの世界から人間界に警鐘

    0
    2025年09月25日

    Posted by ブクログ

    あり社会は人社会を投影してるな感じる。
    ニートは次の働き要員、確かにそれもある。
    しかし、これからの世界、AIや機械がほとんど人の仕事をするようになれば、人自体もいなくなり、より働かなくなっていくような気もしてる。

    0
    2025年07月20日

    Posted by ブクログ

    全く働かなくても会社に居座って大丈夫!という話ではない。
    タイトルで働かなくても生きる方法が載っているかと思ったがもちろん違った。
    アリの社会を覗くことによって自分の所属する組織を見つめ直す機械になったし、結局は利他的な構成員による組織が繁栄するのだとアリに教えられた。
    いざ!というときに活躍できる

    0
    2024年11月18日

    Posted by ブクログ

    2010年に発刊された『働かないアリに意義がある』を底本とし、改訂されたもの。2021年初版。改訂版とあるが、うーん、正直どこが変わっているのか。読み比べてみたが、章立てもまとめも同じように感じるのだが。
    ただ、あとがきが追加されているのは、明らかに変わっている点。(ここだけ読むだけでもお得感あり)

    0
    2023年04月21日

    Posted by ブクログ

    難しく理解が仕切れなかった部分もあるけど面白かった!
    特に反応閾値の件らへん
    他にも女王蜂の精子を体内で生かす事や
    蜂の蜜の場所を仲間に八の字の向きや回数で伝える事とか

    0
    2022年04月13日

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