作品一覧

  • いじめとは何か 教室の問題、社会の問題
    3.9
    1巻814円 (税込)
    一九八〇年代にいじめが「発見」されて以来、三度にわたる「いじめの波」が日本社会を襲った。なぜ自殺者が出るような悲劇が、繰り返されるのか。いじめをその定義から考察し、国際比較を行うことで、日本の特徴をあぶり出す。たしかに、いじめを根絶することはできない。だが、歯止めのかかる社会を築くことはできるはずだ。「いじめを止められる社会」に変わるため、日本の社会が、教育が、進むべき道を示す。

ユーザーレビュー

  • いじめとは何か 教室の問題、社会の問題

    Posted by ブクログ

    先に読んだ内藤氏のイジメに関する著作と合わせて読むと、双方の限界点が見えてくる。

    内藤氏は、あくまで学校という共同体を信奉する限り、いじめは深刻化するという。
    森田氏は、学校という、社会性(市民性)を育む場の可能性について、言及している。

    つまり、両者では学校に対するスタンスが180度違うのだ。

    森田氏は諸外国のいじめ対策について詳しく、そこから、傍観者と観衆を市民として育成した欧州各国の取り組みが功を奏していることについて記述は説得力がある。

    しかし、短期的な視点、言い換えると、今、苦しんでいる子どもたちをどう励ますのか?という切実さは感じられない。

    森田氏は政策的、教

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    2012年10月26日
  • いじめとは何か 教室の問題、社会の問題

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    いじめについての社会学的考察。面白い内容だが、私事化がいじめ生成の背景にあるというのはどうも納得し辛い。そもそもいじめには群れの掟に反いた逸脱者を利他罰にかける側面が少なからずあるはずで、市民性教育によってどこまで抑制できるのかは未知数なのではと思う。その証拠に、日本のいじめの場合はコミュニケーション操作系のものが多いはずである。

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    2022年03月02日
  • いじめとは何か 教室の問題、社会の問題

    Posted by ブクログ

    個人的な問題に帰結されがちないじめという問題を社会学の見地から問い直した本書。いじめ問題の歴史的経緯から政策、国外の状況、システム、対応策に至るまで幅広く扱われており、いじめ問題の入門書と言える。
    文章も平易で読みやすい。いじめの悲惨さにフォーカスしすぎて読むのが辛いということもなく、あくまで客観的視座から書いてあるため、好印象だった。

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    2020年07月19日
  • いじめとは何か 教室の問題、社会の問題

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    ネタバレ

    いじめを社会問題の一つと考え、教育界だけでなくこれからの社会に対して、あるべき姿を問う一冊。
    いじめを当事者の心の問題に落とし込むのは間違っている。いじめは関係性の病理であり、集団のあるところにはどこででも発生しうる。必要なのは、①個々人が「いじめは絶対に許されるものではない」という強い認識を持つことと、②「いじめのない集団」を作ることはその集団の構成員全員が共有する責務であるという自覚を持つことである。
    教師、保護者、地域やメディア等の社会がすべきは、いじめ問題に対して毅然とした態度を取り、①の認識が大人社会にとっても絶対であると示すこと、又、大人-大人間の連携及び大人-子ども間の会話を通し

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    2020年03月13日
  • いじめとは何か 教室の問題、社会の問題

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    [ 内容 ]
    一九八〇年代にいじめが「発見」されて以来、三度にわたる「いじめの波」が日本社会を襲った。
    なぜ自殺者が出るような悲劇が、繰り返されるのか。
    いじめをその定義から考察し、国際比較を行うことで、日本の特徴をあぶり出す。
    たしかに、いじめを根絶することはできない。
    だが、歯止めのかかる社会を築くことはできるはずだ。
    「いじめを止められる社会」に変わるため、日本の社会が、教育が、進むべき道を示す。

    [ 目次 ]
    第1章 いじめの発見
    第2章 日本での三つの波
    第3章 いじめとは何か
    第4章 内からの歯止め、外からの歯止め
    第5章 私事化社会と市民性教育
    第6章 いじめを止められる社会へ

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    2011年04月06日

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