友野典男の作品一覧
「友野典男」の「感情と勘定の経済学」「行動経済学~経済は「感情」で動いている~」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
- 作者をフォローする
- フォローすると、この作者の新刊が配信された際に、お知らせします。
無料マンガ・ラノベなど、豊富なラインナップで200万冊以上配信中!
「友野典男」の「感情と勘定の経済学」「行動経済学~経済は「感情」で動いている~」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
ビジネス・実用
ビジネス・実用
Posted by ブクログ
ありとあらゆる選択肢のなかから最適のもの、つまり効用や利益を最大化するオプションを合理的に選択することができる人。経済学は、こういう合理的な人、つまり「経済人」を理論の前提とおきます。これに対して、行動経済学は、「限定合理性」という概念にもとづき、人間の実際の経済行動にアプローチしていくものです。
人間の判断モデルとして「限定合理性」の現実的な妥当性はだれもが認めるところです。しかし、これを基盤にどう経済学や社会科学を組み立てるかというのは結構難しい問題で、なかなか具体論として前に進んでないのかなと思っていたんですが、この本を読んで、かなり目から鱗。経済学者も相当にがんばって、「限定合理性」に取り組んでいます。
長くなったので、具体的な本の内容は、読んでもらっての楽しみということにしますが、個人的には上に書いたような問題意識とのフィット感に加え、人間の経済行動を脳生理学と結びつけていこうという方向性が面白かった。
あと、「限定合理性」という概念は、私の知る範囲では、ハーバート・サイモンが提唱した概念だと思いますが(「人はmaximizerではなく、satisfierなのだ」といったことをサイモンは言っていた気がします)、サイバネティクスやコンピューター理論なんかと実は親近性のある概念です。つまり、限定合理性、脳生理学、コンピューターといえば、複雑系との親和性も非常に強いと思います。(最近はなんでも「複雑系」にしてしまうのだ。)
経済学をある程度勉強して、なんか釈然としない人には、非常に心地よい刺激に満ちた本。一方、全く経済学を勉強した事の無い人にとっては、「それって当たり前じゃん」「いつもそうやってもの買ってるよ」「私もそうやってものを宣伝して売ってるよ」という世界かも。