青木玉の作品一覧
「青木玉」の「帰りたかった家」「小石川の家」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
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「青木玉」の「帰りたかった家」「小石川の家」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
Posted by ブクログ
幸田家四代の文章を読んでいると、そのどっしりと腰の座った明快な保守性に清々しささえ覚える。幸田文の娘、青木玉のデビュー随筆集。美しくときにユーモアさえある筆致に惹きつけられ、起き抜けに一気に読んでしまった。近年なかなかここまで風通しのよい文章にはお目にかかれないので、ホンモノの綺麗な日本語にふれたい人にはぜひとも読んでいただきたい。
文章の流麗さについ魅せられがちだが、なかなか内容は波乱に富んでいる。母が離婚し小石川の祖父の実家で暮らすことになった幼い玉。明治の文豪・幸田露伴の理不尽なカミナリオヤジ(※言葉を選びました)ぶりにも母の容赦なく厳しいしつけにも耐える日々。露伴先生の無茶なジジイぶりは文豪でも人間だ…となんだかしみじみした。玉と文とのエピソードで玉が文にお年玉で帯枕を贈る話が好きだ。とつとつと語られる露伴の胸糞悪いいじわるクソジジイぶり(まあ。なんとはしたない言葉遣い、ごめんあそばせ)だけでなく、こういう暖かくなるような一編があるからこそ、本著は名随筆と言える。
青木玉さんの本は母の幸田文さんと比較すると、じっとりとしたしゅうとめ感(?)がなくカラリと読みやすいので、若い世代にも長く読み継がれることを祈る。