企業研究者というあまり馴染みのない言葉を使っているが、理系の学校を出て、大学や公立の機関ではなく企業の研究所で働く研究者を指している。最初の総論部分で紹介しているデータは、様々な業種での企業研究者を含んでいるが、第二部は、著者が有機合成研究者として製薬会社で働いた経験が語られている。結果として日本、
...続きを読むアメリカ、イギリスで働いて、それぞれの経験を次の仕事に生かしていくのを読むのが楽しいのだが、それぞれの文化を比較している部分も面白い。第三部は、海外で働く女性研究者へのインタビューとなっていて、全体を通して、日本の研究者がもっと海外で活躍してほしいというメッセージになっている。もっと若い時に読むべきだったかも。(と言っても、私の若い時には存在しなかった本です。)若くなくても元気が出てくる本だった。