須川邦彦の作品一覧
「須川邦彦」の「無人島に生きる十六人」「無人島に生きる十六人(新潮文庫)」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
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小説・文芸
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Posted by ブクログ
無人島漂流記。実話のようだ。辛かっただろうと思うのに、終始明るい文体で綴られている。そのおかげで愉快な物語として読める。
龍睡丸は76トン、二本マストのスクーナー型帆船で連絡船として活用していたが、冬の間は出番がないので、漁業調査に用いようということになった。
明治31年12月28日東京出航、横浜で水を積み、1月17日には新鳥島へ。ここで霧に包まれ、大西風に吹かれて錨づなが切れた。水瓶も壊れて、水を求めて走り回ることに。ホノルルに航路を向けた。
ホノルルで船の大修理。水や食糧も蓄えて故国日本に向けて出航した。どんどんフカが取れる。亀も大漁だった。ごきげんに航海を続けていたが、パタッと風が止まった。また錨が切れた。暗礁にうちあげられてしまった。
岩の上にみんなで食糧などを引き上げる。島に上陸。木は一本も生えていないが、草ははえている。まずは井戸掘り。一方、海水を煮立てて蒸留水を作る。井戸はなかなか水脈に当たらないが、真水が取れなければ生死に関わる。浅く掘ればいいかもと試したら、少し塩辛いが飲める水が手に入った。
1. 島で手に入るもので暮らす
2. 出来ない相談を言わない
3. 規則正しい生活をする
4. 愉快な生活を心がける
通りかかる船を見落とさないために砂山を作る。木材がないからだ。ある時突然流木が流れてきた。おそらく龍睡丸がバラバラになったものだ。喜んで砂山の上に見張り櫓を建て始めた。
魚を釣るけど、なかなか16人分は難しいので、網をつくる。貝をとってきてお椀のかわりにする。海鳥の卵はご馳走だ。亀が美味しいので鳥は食べない。亀が来た時に捕まえて、縄で足を縛って繋いでおいた。アザラシには魚を与えて友達になった。
薪が少なくなってきた時、隣の島へ船で行って流木を拾ってきた。島に残された方は帰ってくるか気が気ではなかった。
時間にゆとりができてくると、学科授業をするようになった。インキのようなものも作った。油と煤を混ぜるのだ。
二人が病気になった時、いよいよアザラシを殺して肝を食べさせようということになったが、なんと船を発見した!必死に火を焚いて煙を作る。日本の的矢丸であった。
Posted by ブクログ
椎名誠が遭難本、無人島本の傑作と推すノンフィクション。
明治31年、16名を乗せた帆船・龍睡丸は太平洋上で座礁し、16人はボートで珊瑚礁の小さな島へ漂着する。そこで、船長を中心に16名は飲み水を作り、塩を作り、海亀牧場を作り魚釣りをし、そして系統的な「学習」も続けて救助を待ちます。彼らは絶望することなく、規則正しい生活をしながら、様々な工夫をし、別の小島に探検に行ったりするのも全て彼らの「教養」とそれに裏打ちされた「経験」の成せる技でした。
すごい人間がいたものです。当時の船乗りの生きる力、それは半端ないものでした。明治31年に太平洋の小島で実際にあった冒険譚。とにかく、面白い。彼らの行動、そして話にワクワクします。