配信予定・最新刊

作品一覧

  • 文章作法 小説の書き方
    NEW
    5.0
    1巻1,430円 (税込)
    ・直木賞作家が、自作にもとづいてやさしく解説する、実践的文章読本。 ・著者は、講談社フェーマススクールズ文芸講座、読売文化センター小説講座の講師を20年にわたり務めてきた。 ・小説講座をそのまま紙上再現する構成で、具体的かつ実践的内容。 ・詩作から私小説、戦場小説、時代小説、また戦記文学と、著者の執筆経験にもとづいた、ジャンル別解説。 ・例文はすべて、著者の実作品に拠っている。小説入門としてのみならず、著者の多彩な作風を一望できる「伊藤桂一読本」でもある。 ・巻末には、池波正太郎との対談「捕物小説あれこれ」を増補、池波式小説作法との比較も面白い。
  • 静かなノモンハン
    4.5
    昭和14年5月、満蒙国境で始まった小競り合いは、関東軍、ソ蒙軍間の4ヵ月に亘る凄絶な戦闘に発展した。襲いかかる大戦車群に、徒手空拳の軽装備で対し、水さえない砂また砂の戦場に斃れた死者8千余。生還した3人の体験談をもとに戦場の実状と兵士達の生理と心理を克明に記録、抑制された描写が無告の兵士の悲しみを今に呼び返す。芸術選奨文部大臣賞、吉川英治文学賞受賞の戦争文学の傑作。
  • 悲しき戦記
    4.0
    人間の感情や自由をいっさい剥奪され、戦争遂行の尖端に立たされた兵隊たち。彼らはいかに戦い、いかに生き、そして死んでいったか……。日中・太平洋両戦争に取材し、兵隊たちの死の道程を凝視して、戦争の真実の姿を厳しく捉えた、25編の挿話。戦死者たちの冥福を祈りながら描かれた「悲しき戦記」である。
  • 遥かなインパール
    4.0
    太平洋戦争末期、劣勢の戦局を挽回すべく、ビルマから東インド・インパールへの侵攻作戦が強行された。多くの人命の損失を招き、日本陸軍史上有数の悲惨な戦いとなったインパール作戦を枠組みに、主力部隊・祭兵団歩兵第六十連隊の行動に焦点をしぼって、その軌跡を忠実にたどる。風化してゆく戦争の現実と、激戦地におかれた兵士たちの人間的真実を描きとどめた入魂の戦場小説。
  • 私の戦旅歌
    4.0
    1巻1,353円 (税込)
    昭和14年、騎兵として中国山西省に出動した若き兵士は、果てしない黄土高原の風景、生死を一瞬に分かつ戦の実状と兵士の死生観、帰還しなかった軍馬達への哀惜を歌に詠んだ。旅嚢の底に秘め辛々持ち帰った手帖に記された歌に回想を加えた本書には、戦争体験者の真情と詩心が溢れ返っている。
  • 螢の河 源流へ 伊藤桂一作品集
    4.0
    1巻1,254円 (税込)
    苛烈な戦場での日々に、死を凝視しつつ、なお友情、青春が息づく、その刻々を淡々と描いた、直木賞受賞作「螢の河」。堪え難い神経痛と耳鳴りに悩む“ぼく”が山奥での岩魚釣り中、不意に“生きてゆくこと”を深く認知する名作「源流へ」。「帽子と菜の花」「帰郷」「溯り鮒」「名のない犬」等、詩人の眼が捉えた、戦場、身辺、釣り、動物達との交歓。伊藤桂一の小説世界を開示する珠玉の名篇全10篇。
  • 続 悲しき戦記
    -
    人間の感情も自由も剥奪された兵士たちが、いかに戦い、いかに生き、死んでいったか……。戦死者たちの冥福を祈りながら、戦争の真実の姿を静かにしかも厳しく捉えた戦記。続巻には「通天門」「手榴弾」「遺品」「島の掟」「水の城」「二つの落下傘」「廬山の敵」「山のアカシア」など30編を収録。<正続 全2巻)……人間本来の心には、敵味方の区別はない。だが戦争は、人間としての感情や自由を許さない。その不条理の中で、巨大な圧力に押しつぶされた兵隊たちの生と死。苛烈な戦場にあっても、美しい自然に心を寄せ、人間の真情を謳う優しく柔らかい作者の眼。虚しく戦場に果てた幾多の魂への深い祈りをこめた、鎮魂の短篇集。
  • 秘剣 やませみ
    -
    1巻660円 (税込)
    美しい女を争って剛剣がうなり、おのが愛を守ろうと女の「秘剣」が舞い、女敵討ちの悲しい剣が奔る……。やませみが魚を獲る一瞬の抄技から想を得た、鐘捲新流の秘剣「やませみ」。夫の仇を討つためにその敵から「やませみ」を学ぶ決意を固める志乃を描く「秘剣 やませみ」ほか、8編を収録する秀作仇討ち短編集。
  • ひとりぼっちの監視哨
    -
    1巻660円 (税込)
    南海の島の監視哨で、たった一人の勤務を続ける上等兵と、脱走兵との心の触れ合いを描いた、表題作。一軍医の敵国人に対する、隔てなき人間的真情が部隊を救った「救援隊、湖畔を行く」など、7編を収録。人と人との暖かいつながりに視点を置いて、ユーモラスな事象を描き、その底に兵隊の深い哀しみを沈潜させた、戦場小説集。
  • 原稿を依頼する人される人 : 著者と編集者の出逢い
    -
    1巻1,760円 (税込)
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 出版の原点"原稿依頼"をめぐる珠玉の67篇!活躍中の錚々たる作家、評論家、学者、そして編集者が各々の出版の裏話を一挙に公開する。書き下ろしエッセイ満載。

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ユーザーレビュー

  • 文章作法 小説の書き方

    Posted by ブクログ

    原稿用紙で書いていた時代、句読点の打ち方にも配慮したとの一文を読んで、もし著者が生成AIで小説を書けると知ったらなんと言うだろうと思った
    小説の勉強、向き合い方など大変参考になりました。
    ただ例文として挙げられている著者の作品はさすがに古さを感じた。

    0
    2025年11月22日
  • 静かなノモンハン

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    ノモンハンで実際に戦闘を経験した3人の生還者の体験談。

    ノモンハンはささいな国境の領土権を巡るいざこざから発展した戦争だが、この体験談を読むと凄まじく密度の濃い地獄の戦争だったことがうかがい知れる。

    なかでも、敵が戦車や榴弾砲を備えた近代兵器を備えているにもかかわらず、こちらはロクな武器も支給されず、サイダー瓶にガソリンをつめた火炎瓶のようなもので戦車と立ち向かわざるをえなかったという状況には戦慄を覚える。

    また、戦争終結後も兵士達は上層部の失敗を外部に漏らされないよう自刃を促されたり、帰国を許可しない処置がとられたりしたそうである。

    理不尽な命令でも逆らえば銃殺であり、なんとか生き延

    0
    2020年09月13日
  • 静かなノモンハン

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    関東軍の馬鹿さ加減がはっきり示された、どうしようもなく悲惨な、事件ではなく「戦争」であったことが見事に描かれています。白旗を掲げて擱座した戦車から出てきたソ連兵を、できるだけ近づけたあと撃ち殺しています。いっぽうノモンハンの実情を知る下級幹部に対しては、軍はどこまでも監視の目をゆるめず、事あるごとに、その者を危地に追いやろうと意図したようです。軍だけでなく会社にあっても、組織を守るためには、個人は見殺しにされる場合が多分にあると想います。また、自民党の改憲草案にも、そのような雰囲気が感じられてなりません。

    0
    2016年12月07日
  • 静かなノモンハン

    Posted by ブクログ

    今ここに、失った戦友の死にざまと意思を後世に伝えてくれる一冊がある。これこそが真の軍記であり、そこに学ぶことこそが戦果であると思う。

    0
    2014年05月17日
  • 静かなノモンハン

    Posted by ブクログ

    戦死した者達の指を切り遺品として持ち帰ろうとする、それだけでも悲壮感のある話なのに自分達が全滅する可能性が高くなり、指を遺品として持ちつづけることの無意味さを感じたときの絶望感は計り知れないと思う。
    弔いは生きる者がいて初めて成立する。それすら許さない戦場がノモンハンにあった。
    前線で戦死した兵士も、停戦後に自決を強要された連隊長たちも全く報われなかった。戦争が起きてしまうメカニズムを追求せずにはいられない一冊だった。

    0
    2012年10月31日

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