作品一覧

  • もうすぐ絶滅するという紙の書物について
    4.1
    1巻3,080円 (税込)
    ウンベルト・エーコ/ジャン=クロード・カリエール 老練愛書家2人による書物をめぐる対話。 「電子書籍元年」といわれる今こそ読んでおきたい1冊! インターネットが隆盛を極める今日、「紙の書物に未来はあるのか?」との問いに、「ある」と答えて始まる対談形式の文化論。 東西の歴史を振り返りつつ、物体・物質としての書物、人類の遺産としての書物、収集対象としての書物などさまざまな角度から「書物とその未来について」、老練な愛書家2人が徹底的に語り合う。 博覧強記はとどまるところを知らず、文学、芸術、宗教、歴史と、またヨーロッパから中東、インド、中国、南米へとさまざまな時空を駆けめぐる。 この対談は、マーシャル・マクルーハンが「グーテンベルクの銀河系」と呼んだ書物の宇宙への温かい賛辞であり、本を読み愛玩するすべての人々を魅了するでしょう。すでに電子書籍を愛用している人だって本書を読んで紙の本が恋しくならないともかぎりません。(ジャン=フィリップ・ド・トナック 「序文」より)

ユーザーレビュー

  • もうすぐ絶滅するという紙の書物について

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    装丁とタイトルだけで買って長らく積読していたが、やっと読み終わった!!対談、ということなので話があっちこっちいったりと読みにくさもあり、少しずつ読んだけどめちゃくちゃ面白かった。
    タイトル的に絶滅するかもの話をするのかと思いきや、残るって前提で話が進んでいく感じで、そうだよねぇって嬉しくなる。絶対この本棚の本たちは死ぬまで持ってるだろうなっていう根拠のない確信がある。
    本って無条件に崇拝されていて確からしさが保証されているような気がする(そう教育されてきた?)し、必読の名著!みたいに言われたりするけど、偉大な残されなかった本も、馬鹿阿呆間抜けが書いていていてもの残されてきた本もある。様々な解釈

    0
    2024年03月22日
  • もうすぐ絶滅するという紙の書物について

    Posted by ブクログ

    装丁が素晴らしくツボにくる。本の天地総てが、ブルーブラックで染色されており万年筆の青を思わせる。厚み、本棚での存在感がたまらない。そして中身はペダンチックて軽妙な対談集。

    0
    2023年07月27日
  • もうすぐ絶滅するという紙の書物について

    Posted by ブクログ

    紙の本についての深い愛が貫かれている1冊。
    少しリラックスした語り口(あるいは対談)なので、緻密な小説世界に比べて本当にちょっとだけ読みやすい(気がする)。
     

    0
    2022年08月16日
  • もうすぐ絶滅するという紙の書物について

    Posted by ブクログ

    「与えられた時間と予算の範囲内で、私たちは自分の好きな旅先を選ぶように、好きな本を選んで読みさえすればよい。」訳者あとがきのこの一節は、稀代の古書愛好家二人による対談の本質を示しているように思える。

    対談というのは、面白いものだ。頭の中にあったもの、世に顕れている事実を論理的に構築し整理した文章とは異なり、ある種の放縦なエネルギーを持っている。

    「紙の書物はなくなるのか?」という問いについては、早々に「なくならない」という結論が提示される。一方で「なくなってしまった」書籍、焚書や単なる火災、時の洗礼により忘れられてしまったものへの言及もある。
    忘却というプロセスが文化を産む、しからば忘却と

    0
    2021年01月10日
  • もうすぐ絶滅するという紙の書物について

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    書物という切り口で、二人の知的巨匠がそれぞれの文化観や歴史観を語り合う対談(電子書籍より紙の方が、というような、タイトルから勝手に想像してしまった薄い内容ではない)。膨大な書物コレクションを有している二人だからこそ発せられる、紙に印字された書物そのものの意味や価値、というのは本当に興味深い。特に、それを読む必要は必ずしもない、というチャプターは面白い。

    引用したい文章はいくつもあるが、エーコの一文。知る、知識を得る、ということが、インターネットの発展した現代においても、絶対的に必要なことである、というメッセージは、自分も耳が痛いところです。

    「何かを暗記しているということが、知的な優越性に

    0
    2020年11月04日

新規会員限定 70%OFFクーポンプレゼント!