作品一覧

  • 60歳うつ
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    だるさ、疲れ、不安、「聞こえづらくなった」などの聴覚障害、息苦しさを感じることがある、朝起きるのが憂鬱、気がついたら涙が出ている……など、50代後半からあらわれる心身の不調。精神科医が、臨床の現場で見られる「60歳うつ」を考える。人生100年時代になり、今後40年を「どう生きたらいいのかわからない」。これによって、知らない間に精神的に落ち込んでいく人たちがいる。この場合、じつは「栄養が足りていない」ことが多い。先進国の日本が、質的な栄養失調状態であることは、あまり知られていないのではないか。「藤川メソッド」による分子栄養療法を行なうと、向精神薬の服用やカウンセリングよりもずっと早く、驚異的なスピードで症状を改善していく。本書では、各症例と改善の経緯、なぜ藤川メソッドを実践することになったのか、生活習慣と回復後の生き方についても論じる。最終章では、藤川徳美先生と分子栄養療法について行なった対談を収録!
  • さまよえる狂気
    3.0
    1巻3,080円 (税込)
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 心理学は内面と外とのズレから、精神医学は脳と行動の異常から「狂い」を探るが、本書では「狂うこと」の本質を、人が人たる所以に見て、迷路から逃れ出ることのできぬ様を真正面からとらえようと試みる。《精神学》と銘打った全く新しいアプローチは、人間の物語性を、おとぎ話やマンガ、TVドラマや映画から取材して、正気と狂気の境を縦横にさまよい巡る。なかでも《異形の英雄》論はユング派の著者「構想十年」の深奥の力作!
  • 人はなぜ傷つくのか 異形の自己と黒い聖痕
    4.0
    1巻1,705円 (税込)
    「人はなぜ傷つくのか? それは、人が人になるためだ」。ブラック・ジャックを始めとするマンガ、「ゴジラ」を始めとする映画、テレビドラマに見られる「ブラックな」キャラクターなど、日本文化固有の「傷」の表象の彼方に、文化の固有性を超えた普遍的な人間の実存の表象を見る。ユング、河合隼雄の業績を継ぐ、ユング派心理学の意欲作。(講談社選書メチエ)

ユーザーレビュー

  • 人はなぜ傷つくのか 異形の自己と黒い聖痕

    Posted by ブクログ

    自らの「傷」と「罪」は、自らが背負いきらないといけない。リセットせぬことの重みを生き続ける。まずはとにかく『ブラック・ジャック』を読まないと。

    0
    2014年04月05日
  • さまよえる狂気

    Posted by ブクログ

    精神科医であり、ユング派分析家でもある筆者。
    自らの経験をもとに綴られた論考。
    精神科医の扱っているものは「精神疾患」であり、狂気とは異なる と筆者は言う。しかしそれは、狂気というものに触れ、向き合ってきた筆者だからこそ、迫力をもってそう言えるのだと思う。
    (この業界のお作法に則り)具体的事例の代わりに、物語などの引用から、幅広い観点で狂気を垣間見れる力作だ。

    0
    2012年05月15日
  • 人はなぜ傷つくのか 異形の自己と黒い聖痕

    Posted by ブクログ

    心理分析が日本で真に実効性あるものとなるためには何が必要か、そこからスタートした本だと思います。
    西洋から移植された心理分析=サイコセラピーはキリスト教価値観に基づいており、キリスト教ではイエス・キリストが傷を負って人類の罪を引き受けます。
    翻って日本人に有効なセラピーとする上で筆者はまず、人が傷つくのはその傷を引き受けて生き抜くため、との論を展開。傷を負ってなお生きる存在として、日本人に馴染みがあるだろうブラックジャックを取り上げています。また、傷は罪でもあり、傷を生き抜くことは祈りを捧げることにも通じるとして、日本最古の物語の主人公、かぐや姫を、傷を生きる存在と対になる、祈る存在だとしてい

    0
    2015年12月03日
  • 人はなぜ傷つくのか 異形の自己と黒い聖痕

    Posted by ブクログ

    ユングの「個性化」の概念を、「傷」をどう生きるか、という表現によってとらえなおし、くわしい考察をおこなっている本です。

    著者は、深い傷を生きることによって誕生する元型を、Disfigured Hero(傷を生きる英雄)とDisappearing Anima(消えゆく女性像)ないしPraying Anima(祈るアニマ)と概念化し、両者の深い連関とそれのたどるプロセスを、手塚治虫の『ブラックジャック』や浦沢直樹の『Happy!』、テレビドラマ『SPEC』シリーズ、原田マハの『カフーを待ちわびて』などのマンガやドラマ、小説を例に解き明かしていきます。その際、西洋と日本の文化的な土壌の差異に留意し

    0
    2017年12月23日

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