作品一覧

  • アイミタガイ
    4.1
    1巻627円 (税込)
    彼女との関係をあと一歩進められない会社員、ホームヘルパーの仕事に行き詰まる主婦、娘を亡くしてしまった夫婦、中学受験に失敗した優等生、家族との確執により結婚に踏み切れない女性……。きっかけはほんの些細でも、誰かが誰かを想った行動が、立ち止まっていた背中を優しく押して--。思いもよらない幸せのリンクに心が震える傑作長編小説。
  • アイミタガイ
    3.6
    1巻733円 (税込)
    毎朝同じ電車の同じ車両に乗る会社員の澄人、合格確実だった中学に落ちてしまった敦俊、トラブルメーカーのホームヘルパー範子、カメラマンの娘を事故で亡くした元学芸員の優作、そして9歳の時の両親の離婚が傷になり結婚に踏み切れない梓。彼らはみんな、人生の迷子になっています。傍目には平穏に過ごしているように見えても、それぞれの理由があって扉を開くことができず、一歩踏み出すにも踏み出せず、じっと立ち止まっているのです。でも、見知らぬ人の思いが巡り巡って、硬く閉ざされた扉を小さく叩き、彼らは進むべき道をたどりはじめます。気づかないほどのふれあいが誰かの心をそっとゆらし、それぞれの人生を大きく動かしていくのです。「定刻の王」「ハートブレイク・ライダー」「幸福の果実」「夏の終わり」の4つの物語が最後の「蔓草」で一つになる。心に沁み入る連作長編小説。

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  • 空に、祝ぎ歌
    3.0
    1巻1,567円 (税込)
    紛争で荒れ果てた国境の小さな村。復興からも取り残され、さびれていくだけに思えるその村に、5人の若者がいた。捨て子だったカーシャ、カーシャを気にかけるユーリ、荒れた農地の修復に励むサッコ、バスの運行業をはじめたエゴルの4人の青年と、都会から戻ってきた18歳の少女キーラ。希望を求め懸命に生きる彼らの運命は、一人暮らしの老女アニタの急死を機に、思わぬ方向へ動き出す。友情と裏切り、そして事件。彼らが見たものは夢か、それとも欲なのか。さまざまな葛藤の末ふと訪れる心の境地とは。心に静かな感動がひろがる物語。

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  • 太陽の小箱
    3.0
    1巻658円 (税込)
    「弟がどこで死んだか知りたいんです」。“念力研究所”の貼り紙に誘われある商店街事務所にやってきた11歳の少年・カオル。そこにいた中年男・オショさん、不登校少女・イオと3人で真相を突き止める旅に出て、弟が最後に暮らしていた廃屋にたどり着く。そこで3人が見つけた「真実」とは。そして22年後、驚きの奇跡が起こる。新たな家族の物語。
  • ヴァネッサの伝言
    -
    剣は使うが血は流さぬ。強い意志と決意を胸に、大きな賭けに出るシルヴィア・ガブリエル。仮死で生まれた運命の子は、はたして未来への扉を開くことができるのか!?巨岩石が複雑に林立する魔境ギガロッシュ。その奥に偶然辿り着いた行き場のない人々。彼らはその閉ざされた世界に籠もり独自の村を形成していった。時を経ること二百余年、地形のもたらす困難さと誰伝えたとも知れぬ恐怖伝説により、未だ固く遠く外界から閉ざされていた村は高い技能を伝承、発達させながらも、次第に閉塞感に苦しめられていた。小さな村の自給自足の生活の中では、彼らの技術や腕も今や宝の持ち腐れ。外の風に触れたいという想いは村人の誰もが持っていたが、外界へ出ることに二の足をふんでいたのだ。そんな折、運命を背負った若者が一人、村を丸ごと外の世界に戻そうという画策を胸に、村の将来を救うべく外の世界へ赴く。類いまれな美貌と才覚を備えた彼は異邦人の医者と領主の側近を味方に、策略と突発的な事件を重ねながら計画を密かに準備していく。生きることの意味と遺される者の想いを深く描く、感動のヒューマン・ファンタジー。

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  • ヴァネッサの伝言 故郷
    4.0
    1巻1,672円 (税込)
    時は中世、ヨーロッパ内陸部。魔境ギガロッシュの果てからヴァネッサの民が開放されて3年半、プレノワールの領民として生まれ変わろうとしていた村人のもとに、少年ラフィールが帰ってきた。彼もまたプレノワールで新しい生活を始めるが、今は亡き兄シルヴィア・ガブリエルの大きすぎる存在が彼の心を悩ませる。ヴァネッサの民は、その高い技術が大きな利益を生むことから政治に利用され、領民の根深い偏見も消えることはなく、試練が次々と彼らを襲う。兄に対する憧れ、拒絶、理解を経て、ラフィールがようやく掴みかけたものとは? そして、ギガロッシュの向こうへ捨ててきた故郷をもう一度ヴァネッサの民の心に取りもどすために、鍛冶職人の親方ガストンが起こす行動とは? 誇りを持って生きるために必要なものは何かを問う、長編ノベル。

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ユーザーレビュー

  • アイミタガイ

    Posted by ブクログ

    このお話しは映画の方を先に観ました。

    本は登場人物が少しずつ被る連作短編。
    中には涙しながら読んだものも…。
    映画を観た後だと感動ご薄れると思っていましたが
    そんなことは全然ありませんでした!

    それにしても、この短編を映画では上手く繋げたな…
    と、感心してしまいます。

    0
    2025年07月23日
  • アイミタガイ

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    短編集かと思いきや、どこかでつながっている・・・
    その仕込みも楽しかった。
    全編、優しい暖かさが流れていて、
    読んでて幸せになった。

    0
    2025年05月20日
  • アイミタガイ

    Posted by ブクログ

    映画化や撮影場所の紹介で知り興味を持ち読む。
    期待以上。黒木華だから間違いないとは思ったけど。こんなすてきな本が11年も前に出ていなたんて。
    最近よく読む青山美智子さんの感じに似ていた。心が温まり、つかながってる感じ。
    読んでから映画予告を見たけどちょっと変えてあるなー。表紙を見ながら、誰がどの役かな?って想像も楽しんだ。
    1.帝国の王
    これはなんか軽い感じでサラッと読めたけどなんか薄い。続きを読み進めるうちに繋がりがわかり深さに気づく。
    電車を乗り過ごしそうになる、いつも見かける人を起こすために本を落として気づかせていた。
    2.幸福の実
    ヘルパー先で出会った90歳の元ピアニストの卵をピアノを

    0
    2025年02月13日
  • アイミタガイ

    Posted by ブクログ

    中盤がやばいです!当直明け、タリーズでおっさんが涙を大量に流してしまいました。最後はすっからかんでした。

    0
    2025年01月20日
  • アイミタガイ

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    5話収録。1話完結の短編集に見えるんだけど、微妙に各話が繋がってるという内容でした(カバーには「長編小説」と書かれてる)。

    先に同名タイトルの映画を観ました。悲しい出来事が軸になっているんだけど、お涙頂戴というものではなく、観終わった後穏やかで清々しい気持ちになる不思議な映画でした。そこで原作があることを知り、読むに至ってます。

    映画の内容と似てはいるけど、大まかな流れだけ一緒って感じ。小説版は各話に主人公がそれぞれいて、その主人公の周りの人が別のお話の主人公になっていたり、少しだけ絡んでたり。

    2話めの「夏の終わり」が良かった。映画でも同じ設定だったんだけど、施設のトイレの個室で写真展

    0
    2024年12月04日

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