作品一覧

  • 消えたフェルメール(インターナショナル新書)
    3.6
    あのフェルメールの傑作はもう見られない? 1990年3月、米ボストンのプライベート美術館、イザベラ・スチュワート・ガードナー美術館からレンブラントの〈ガリラヤの海の嵐〉を含む10数点の美術品と共にフェルメールの〈合奏〉が盗まれた。以来、約30年、美術ファン、美術館関係者の期待も虚しく、〈合奏〉はその姿を現していない。著者は他のフェルメール作品〈手紙を書く女と召使い〉〈恋文〉〈ギターを弾く女〉が盗まれた事件の背景を分析し、IRA(アイルランド共和軍)の関与などの政治的な動機、保険金目的、富豪コレクターの指示……といった側面から推理。同時にFBIによる捜査の進捗からもアート界最大のミステリーを追う。加えて、パトロンの存在、カメラ的な技術の導入、現存するも最大37点といわれる作品数など画家フェルメールの謎にも言及。2000年刊『盗まれたフェルメール』を踏まえつつ、〈合奏〉にまつわる新事実を報告する決定版。
  • ハウス・オブ・ヤマナカ―東洋の至宝を欧米に売った美術商―
    3.8
    19世紀からアメリカに進出し、日本美術品を大量に販売した骨董商・山中商会。20世紀初には清朝崩壊で大量放出された中国美術の大オークションをニューヨークやロンドンで開くが、日米開戦で莫大な資産を失い、所蔵コレクションは全て売り払われる。歴史の荒波に揉まれて消えた、世界的美術商の知られざる六十年。

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ユーザーレビュー

  • 消えたフェルメール(インターナショナル新書)

    Posted by ブクログ

    「合奏」盗難を中心に据えながら、フェルメール絵画の流転、フェルメール研究の歴史にもコンパクトに触れてある。
    入り口で読んでも、ある程度フェルメールについての知識を持った段階で読んでも、いずれも充実感の得られる好著。
    2018.10.10 第1刷 帯付き

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    2019年03月01日
  • ハウス・オブ・ヤマナカ―東洋の至宝を欧米に売った美術商―

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    アート好きなら読んでみたいドキュメンタリー。
    明治から第二次大戦前まで、名の知られた美術商・山中定次郎と山中一族が経営する山中商会。その足跡を丹念にたどる。

    導入部の琳派屏風の左右をめぐる記述で、美的感覚にやや違和感を覚えたが(空白のある構図のほうが美しいと思うので)…読み進めると、すばらしい労作であったと感じた。

    1890年にNYに出店、以後、英国にも進出。
    ロックフェラー財団や名うての蒐集家、エリザベス1世までの御用聞きとなり、日本含む東洋美術の至宝を世界に売りさばいた豪商。義和団事変で中国美術の需要に目をつけ、美術品とは言えないようなインテリア雑貨もまぜつつ、販路拡大。しかし、192

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    2017年09月19日
  • ハウス・オブ・ヤマナカ―東洋の至宝を欧米に売った美術商―

    Posted by ブクログ

    明治時代から第二次世界大戦まで、東洋美術商として世界的に有名であった山中商会。メトロポリタン美術館、ボストン美術館、フリーア美術館、大英博物館など、大規模な東アジア美術コレクションを持っている美術館へは、相当数の作品を供給していたという。二〇世紀初頭にあっという間にビジネスを拡大した山中商会は、ニューヨーク、ボストン、シカゴからロンドンまで活動範囲を広げ、英国王室からも用命を受けていたほどだ。本書は、今では知るものの少なくなった、その興亡を描いた一冊である。

    ◆本書の目次
    序章  琳派屏風の謎
    第一部 古美術商、大阪から世界へ
    第一章 「世界の山中」はなぜ消えたか
    第二章 アメリカの美術ブー

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    2011年04月11日
  • ハウス・オブ・ヤマナカ―東洋の至宝を欧米に売った美術商―

    Posted by ブクログ

    再読になる。
    依然読んだときに比すれば、ぐぃっと気持ちが入り込み、速読しつつも、流れを含め政治的な社会情勢・空気が感じられた。
    このところ、観るようになったネトフリ。
    仕方なく契約したのだが、これまで見ることがなかったベネルクス3国、東欧諸国(特にポーーランド)を中心に観ている。
    育されてきた世界情勢と私なりの感覚がいかに視野狭窄だったか痛感する・・最も映画、ドラマだから差っ引いてとはいえ。

    朽木氏の論評は淡々と、それでいて論点を外さないしっかりした語り口。読んでいても頭に入りやすく、下手な感情論がないこともあり、好み。
    これまで数点を読んできたこともある。
    200年続いた山中商会(大阪八尾

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    2023年06月07日
  • 消えたフェルメール(インターナショナル新書)

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    2022/2/19 ジュンク堂三宮駅前店にて購入。
    2023/10/16〜18

    30点前後しかないフェルメール作品のうち、盗まれた「合奏」、「恋文」、「ギターを弾く女」、「手紙を書く女と召使い」に関する盗難の様子やその後がまとめられている。無事であることを祈るのみ。

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    2023年10月19日

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