作品一覧

  • 年間最高の1冊はコレだ! 2018 新書大賞

    2018 新書大賞

    小説・文芸

    -
    1巻305円 (税込)
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 有識者、書店員、各社新書編集部、新聞記者などに2016年12月~2017年11月発行の新書から「読んで面白かった、内容が優れていると感じた、おすすめしたいと思った」5点を挙げていただき、決定した「2018新書大賞」。この特集では、ベスト20発表および内容紹介、大賞を受賞した『バッタを倒しにアフリカへ』著者の前野ウルド浩太郎氏インタビュー、目利き31人が選ぶオススメ新書、永江朗氏・渡邊十絲子氏による「私が選んだこの5冊」、新書編集者座談会などを掲載しています。
  • 今を生きるための現代詩

    今を生きるための現代詩

    小説・文芸

    4.0
    1巻1,012円 (税込)
    詩は難解で意味不明? 何を言っているのかわからない? いや、だからこそ実はおもしろいんです。技巧や作者の思いなどよりももっと奥にある詩の本質とは? 谷川俊太郎、安東次男から川田絢音、井坂洋子まで、日本語表現の最尖端を紹介しながら、味わうためのヒントを明かす。初めての人も、どこかで詩とはぐれた人も、ことばの魔法に誘う一冊。あなたが変わり、世界が変わる。(講談社現代新書)

ユーザーレビュー

  • 今を生きるための現代詩

    Posted by ブクログ

    非常に刺激的で、かっこいい表現に満ち溢れた新書。
    現代詩って、わからないよね。と思っているひと、思ったことのある人にこそおすすめしたい。
    谷川俊一郎、黒田喜夫、入沢康夫、安東次男、川田絢音、井坂洋子の詩が取り上げられている。
    私は特に、川田さんと井坂さんの詩が気になった。
    男性の書く詩と、女性の書く詩の違い、というお話が面白かった。
    どちらが優れているとか劣っているとかではなく、ただ、違う。

    ふだん、社会生活を送っているぶんには、開かれない感覚弁が、開かれる感覚がたまらない好著。

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    2026年06月04日
  • 今を生きるための現代詩

    Posted by ブクログ

    『「作者の伝えたいこと」なんて、ここにはないのだ!
    なくていいのだ!』

    詩を読むことに苦手意識のある者は
    ぜひ本書を手に取ってみてほしい
    僕はこの本で詩を読むという事に対して救いを得たと思う

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    2025年07月01日
  • 今を生きるための現代詩

    Posted by ブクログ

    501

    人間が万能であったら、芸術はうまれないと思う。ひとは完璧をめざして達成できず、理想の道筋を思いえがいてそれを踏みはずす。その失敗のありさまや踏みはずし方が、すなわち芸術ということなのではないだろうか。

    渡邊十絲子(わたなべ としこ)
    1964年東京生まれ。早稲田大学文学部文芸科在学中、鈴木志郎康ゼミで詩を書きはじめる。卒業制作の詩集で小野梓記念芸術賞受賞。詩集『Fの残響』『千年の祈り』(以上、河出書房新社)、『真夏、まぼろしの日没』(書肆山田)。書評集『新書七十五番勝負』(本の雑誌社)。エッセイ集『兼業詩人ワタナベの腹黒志願』(ポプラ社)。ことばによる自己表現の入門書『ことばを深呼吸』(川口晴美との共著、東京書籍)。本を読み書評を書くこと、スポーツ観戦、公営ギャンブルに人生の時間と情熱をささげる。月刊専門誌「競艇マクール」のコラムは連載14年め。

    歌もそうだ。一分の隙もなく楽譜に指示されているとおりに歌を歌えたとしても、 それが人のこころを動かすことに直接はつながらない。たとえ技巧はへたであっても、楽譜どおりに歌えていなくても、その「理想とのずれ」には意味がある。息継ぎやため息のようなノイズにさえ魅力はある。歌っているのはたしかに人間であって、 「こう歌おうというプランの機械的な遠成」ではないことを感じとらせるからだ。

    人間が万能であったら、芸術はうまれないと思う。ひとは完璧をめざして達成できず、理想の道筋を思いえがいてそれを踏みはずす。その失敗のありさまや踏みはずし方が、すなわち芸術ということなのではないだろうか。

    失敗は失敗だけれども「こんなところまで攻めることができた」。それを感じて、 われわれ人間は芸術に感動するのではないか。その感動は、一流のスポーツ競技者を 見るときの感動とまったくおなじものであると、わたしには感じられる。 詩もそんな試みであってほしかった。あらかじめ伝えたい内容が決まっていて、それを過不足なく読む人にわからせるのは、詩の使命ではないと思った。

    ある詩が、そのときその人にとって「わかりやすい」ということはつまり、あたまやこころのなかの既知の番地に整理しやすいということである。

    なるべく道を一直線にして、寄り道や袋小路を排除し、誰でもおなじ道をまちがいなくたどれるようにマニュアル化する。そういう行為を、われわれは詩の外であまりにもたくさんこなしてきた。ビジネスの場でも、教育の場でも、あるいは家事のようなことにおいてさえ、効率を目標にしてきた。それは一見、むだをはぶいて経済的でもあり、人間に余暇をもたらすようにも見えたかもしれない。しかし、いまやわれわれは効率のあじけなさを知り、効率を最優先にした行動がいかに人間的なこころをだめにするかも知っている。

    わたしが知った詩の役割とは、つまりそういうものだった。詩は謎の種であり、読んだ人はそれをながいあいだこころのなかにしまって発芽をまつ。ちがった水をやればちがった芽が出るかもしれないし、また何十年経っても芽が出ないような種もあるだろう。そういうこともふくめて、どんな芽がいつ出てくるのかをたのしみにしながら何十年もの歳月をすすんでいく。いそいで答えを出す必要なんてないし、唯一解に到達する必要もない。

    詩とは、あらすじを言うことのできないもの。詩とは、伝遠のためのことばではないもの。「なにかでないもの」という言い方ならばできそうだが、「詩とはこれだ」とひとことで言うことはむずかしい。 詩は、雨上がりの路面にできた水たまりや、ベランダから見える鉄塔や、すがたは 見えないけれどもとおくから重い音だけひびかせてくる飛行機や、あした切ろうと 思って台所に置いてあるフランスパンや、そういうものと似ている。

    数学者が難問にとりくんでいる最中に、非常にシンプルで美しい式を得たら、かれはその正しさを確信するにちがいない。 おなじように詩人は、詩を書き、推敲し、詩句をひねりまわしている最中に思いが けない美しいことばを得たら、その詩の正しさを確信するのである。

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    2023年10月30日
  • 今を生きるための現代詩

    Posted by ブクログ

    読みはじめる前、とても不安だった。
    詩というものがわからない自分がここに書かれてあるものをちゃんと理解できるのか。
    国語が嫌いだった自分に、ここから意味が見出せるのか。
    最初の数十ページで、そんな不安に寄り添ってもらったような感覚になった。
    自分の世界を広げる意味で普段手にとらないような本をたまに手にとって読んでみる。今回は大成功だった。自分の中にある詩の概念がまるっきり変わった。そもそも定義や概念自体曖昧なものだったことに気付かされた。単なる詩の解説本でも、紹介のたぐいでもない。深く思考して言葉を味わうスキルがなくても、ある程度のところまで連れていってくれる。詩はこんなにも自由で壮大だったのかと、この歳になってもまだ新しい感覚があったのかとワクワクさせられた。人の心に関わる仕事をしている自分にとって、新たな視点がもらえた。自分の好きな詩を探してみようと思う。まずは作者の方の詩から。
    死ぬまでにあと何回かは確実に読むだろう本に出会えて感謝。

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    2023年08月31日
  • 今を生きるための現代詩

    Posted by ブクログ

    何度か読み直しているのだが、とても素晴らしい名著。
    以前読んだときはちょうど詩に興味を持ち始めた頃だったのだが、ある程度読んだ今読んでもやはりこの本は良いなあ、と思う。
    詩に触れるときにその余白の広さや飛躍から、わけのわからないところに連れて行かれたような気持ちになって戸惑うことがある。その戸惑いを楽しめるか、わからないものとして拒絶するのか。その戸惑いや疑問もわからないものとして受け入れることが出来れば、詩をもっと楽しむことが出来る、自分が何に疑問を持つのか、それすらも発見になるというようなことが本著に書かれている。
    自分は映画が好きで人の数倍も映画を観ているのだが、同じことを映画を観ていても思う。意味のわからなさやどこに連れて行かれるのかという飛躍、解釈することの難しさや余白の広さはそれ自体が映画を豊かにしていると思うのだが、多くの人はそのわからなさをわからないものとして拒絶してしまう。
    自分が詩や俳句、短歌に惹かれるのはそのわからなさに惹かれるからだな、とこの本を読んでわかった。

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    2023年06月26日

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