ストーカー関連書籍で有名な小早川さんの著書。本書も示唆に富んだ内容だった。
類似本を読んで得た知識だと、メンタルと脳科学は別のアプローチだ。メンタル側に寄ってしまうとスピリチュアルになりかねない。個人的には脳科学からの物理的アプローチの方が理解しやすい。
本書では依存状態を根性論で治すのではなく、脳の癖を技術て修正する方法を紹介している。一週間ほど試してみたところ、たしかに気持ちが軽くなった。数秒の所作を行うだけで間違った脳の回線接続が正しい場所へと修正されていくのは驚きだった。
何となくだが、「生理的報酬」とは「期待」という感情がベースになっている気がした。
<アンダーライン>
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生理的報酬
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刑法の理論では「第一信号系」はないことになっている
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「第一信号系」は、過去に成功した行動を「反射」で再現し、失敗した行動は再現しなくなるシステムです。
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「ハマる」とは、「条件付けられる」ことを言います。健全な「ハマり」も、悪癖や悪習慣と言われる「ハマり」も、いずれも後天的に「条件反射」が成立した状態です。
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「第一信号系」が一つの行動を何回も反復したときは、どうしたって「第一信号系」は「第二信号系」に勝るのです。
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「第二信号系」は「第一信号系」に負けると、「欲求」を正当化するために、いかようにもゆがみます。
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自分を責めるということは、自分の「意思」(そんなものはないのですが)の全能性を信じ、「ハマっ」ている状態における自分の無力さを認めていないということです。もし、責任を感じるのであれば、「ハマって」しまう前に、引き戻るための手助けや手立てを探そうとしなかった自分について感じるべきです。「ハマっ」てしまった状態に勝てないことを責めてはいけません。
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刺激に過敏だと「ハマり」やすい
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ストーカーは、「特定の相手に関心が固着」し、「接近欲求が止まらない」ということに「ハマっ」た人である。
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クレーマーとストーカーの違いは、クレーマーは相手に「ハマっ」ているわけではないということです。
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ストーカーとは断られると発症します・ストーカーにならないためには相手から「断られないこと」です。そのためには、自分が「頼まないこと」です。自分が頼まなければ相手から断られません。断られなければストーカーにはなりません。
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ヒトは死んでない限り、どのような辛い体験でも「防御」に成功し、そのときの環境からの「刺激」と防御する「反応」が「第一信号系」に定着してしまう