ロス・モンゴメリの作品一覧
「ロス・モンゴメリ」の「老令嬢探偵の事件簿」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
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「ロス・モンゴメリ」の「老令嬢探偵の事件簿」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
小説・文芸
Posted by ブクログ
1910年、ハレー彗星が地球に最接近する日。孤島に建つタイド館に住む子爵は、彗星の発する毒ガスから逃れるために館を封鎖しようとしていた。しかし翌朝、密閉された書斎で子爵は殺害されていた。少年院帰りの従僕スティーブンは、偏屈で毒舌な老令嬢デシマとともに事件を捜査する。
オーソドックスな孤島&館&フーダニットミステリです。だけどキャラが魅力的でとにかく楽しい! デシマの毒舌は痛快だし、それに慣れてくるスティーブンも良いし、実は才気煥発だったテンペランスも一緒に捜査に加わってくるあたりから楽しさ倍増。そしてジャーヴィス警部の駄目さ加減がもう……! ここは笑っていいところなんですよね? いや、最後はあまりに笑えないんだけれど。どこまでも駄目すぎてとんでもない人だよなあ。
容疑者も怪しい人ばかりで、もう誰が犯人でもおかしくありません。細かいところに気づくという使用人の目を通して描かれる各所の違和感がきっちり伏線になっているものの、なかなか気づけませんでした。ラストの展開とサスペンス感も抜群。完敗です。
これはシリーズで続くようですね。とても楽しみ!
Posted by ブクログ
1910年5月18日イングランド東部標準時午後11時
その夜ハレー彗星が地球を通り抜けた
彗星の尾には青酸ガスが含まれ、人類は死亡してしまうという噂が流れる
イングランド本土から離れた潮汐島であるワールズ・エンドに建つ“タイズ館”
5月18日の朝、前科者のスティーブンは、紹介状を手にこのタイズ館で仕事を得るために訪れる
その夜
タイズ館は、彗星の青酸ガスから身を守るために窓という窓に板が打ち付けられ、各部屋の暖炉は塞がれ、ドアは蝋と詰め物で封印されていた
館の中には館の主人コンラッド卿と、血縁者、招待客と、数多の使用人
翌朝、コンラッド卿が書斎で死体で発見される。封印された密室でクロスボウで目を射抜かれて…
ハレー彗星の流れる夜
潮汐島として完全に海の孤島となったワールズ・エンドのタイズ館
密室で起こった不可能犯罪
犯人はだれ?
この背景設定がもうめちゃくちゃ良い
高潔な嫌われ者の老女ミス・デシマと、使用人となった前科者スティーブン
2人がこの難問に挑んでいく
1910年のハレー彗星接近時のドタバタは本当にあった話で、青酸ガスで人類滅亡以外にも、彗星が大気を削りとってしまい酸素がなくなるという噂もあったとか。ガスマスクが売り切れ、あるものは避難壕を堀り、日本でも当時の人はタライに水を張り、息を止める訓練をしていたという話も聞いたことがある。(そんな短い間に彗星が通り抜けて酸素が戻るとは思えないけどね)
76年という周期で太陽系を巡るハレー彗星
その後1986年に再接近した時は、あいにくハレー彗星と地球の位置関係が良くなくてほとんど観測されなかったことはなんとなく記憶にぼんやり残っている
見られなかったもんなぁ…
そして2024年に太陽系最遠端に到達したハレー彗星は、そこでまた向きを変え、今太陽に向かって戻ってきている
長い旅の果てに次に地球に近づくのは西暦2061年らしい
その時はかなり良い観測条件になるという
その時まで…
生きてはいられないだろうなぁ…
殺人事件は起きなくても
夜空いっぱいに流れるハレー彗星を
この目で見てみたいなと思った