長谷川鑛平の作品一覧
「長谷川鑛平」の「本と校正 増補新版」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
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「長谷川鑛平」の「本と校正 増補新版」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
Posted by ブクログ
著者の長谷川鑛平氏は明治41年、1908年のお生まれ。岩波書店、中央公論社で長く校正を担当された方である。私と勤め先こそ異なるが、同じ業界の大先輩に当たる方が出した書籍。その名も『本と校正』なのだから背筋を正して読みたくなる。
本書は増補新版だが、底本となった文庫は1965年の刊行だという。60年も前の書籍だが、「解説」で校正者の牟田都子さんも書かれている通り、全く古びていない。確かに当時の主流だった活版印刷は廃れてしまった。しかし、校正者に流れる精神は決して変わっていないのだ。本書に書かれていることの逡巡や悩みの多くは現在の出版界でも共通のものである。
私が校正に携わってからの20年でさえネットの普及により仕事の仕方はだいぶ変わった。長谷川氏の時代には何と戦中の検閲があり、戦後も旧かなづかいから新かなづかいへと大転換が起きた。当時のこぼれ話は、校正に興味がある人には垂涎ものだろう。オーサーシップをおかすようなことは、あってはならない。先達からのメッセージをありがたく受け取った。
Posted by ブクログ
「伝説の校閲部部長がユーモラスに綴る」
なんて帯に書いてあったから、寝っ転がって読めるような校正の裏話的なものを想像していたんだけれど、もっとずっと真面目な話だった!笑
気軽な話を期待していた身としては、話が込み入ってくるとついていけなくて、「やめればよかった・・・」なんて思ったりもしたけれど、全てを読み切った今、そんな苦労は忘れて、読んで良かった気持ちでいっぱい。
手書き原稿の時代だから、全てが今に通じるわけではないけれど、「校正」というお仕事だけではなくて、「他人が作成したもの」に携わるすべての人に通じる心持ちを、教えてもらったと思う。
他人が作成したものに手を加える、なんていう場面は、お仕事をしていればよくあることで、「ここ違うんじゃないかな?」「こうすればもっとよくなるのでは?」なんて思う時も、たまにはあるもの。
さて、直すのか直さないのか。
提案するのかしないのか。
そういう時の心構え。
その道のプロも、いろんなジレンマを抱えて、苦い思いも経験しながら、目の前のお仕事に向き合っていたんだな、なんてしみじみ思ったり、我が身を顧みてちょっと反省したり。
最後に、小さな発見があったから聞いてほしい。
ミスしたものを「差し替え」るってよく言うけど、なんで「差し替え」って言うのか、分かった気がする! 笑
いや、全然、この本の言いたいことじゃないと思うんだけども。