作品一覧

  • 海軍めしたき総決算
    5.0
    1巻1,210円 (税込)
    艦底はそのまま「時代の底辺」でもあった。 「戦争」というものを下から、底から、覗いたのだ。 『海軍めしたき物語』で描かれた海上勤務を経て、著者は命からがら帰国。 次の赴任先は「神風特攻隊」で知られる串良航空隊だった。 算盤片手の経理仕事に奔走する日々のなか、次第に戦況は悪化していき、串良にも敵機の影が――。 非戦闘員の著者が見つめた、終戦と「その後」を描く、唯一無二のイラスト・エッセイ集。
  • 海軍めしたき物語
    4.3
    1巻1,100円 (税込)
    ○軍艦生活のリアルが蘇るイラスト多数収録。 ○非戦闘員が見た太平洋戦争の最前線を綴るイラストエッセイ集、待望の復刊! 昭和十六年、二十歳で徴兵された著者が配属されたのは、佐世保海兵団主計科。入団早々にエプロンを渡され、烹炊兵=台所で炊事を行う“めしたき兵”として、戦艦〈霧島〉に乗り、真珠湾攻撃やミッドウェー海戦を経験することに。兵科の違いによる艦内の上下関係、旧兵たちの理不尽なシゴキ。真っ黒になるまで「めししゃもじ」で尻を叩かれながら、来る日も来る日も味噌汁をかき混ぜる日々……。 光の当たることのなかった非戦闘員たちの日常を鮮やかに描き出す、唯一無二のイラスト・エッセイ集。 【目 次】 憧れの海軍主計兵 戦艦〈霧島〉勤務 烹炊作業 めししゃもじのシゴキ ギンバイのこと 風呂がこわい 武士の恥 帝国海軍の落伍者 前掛け破損事件 備品・一人、不明 海軍のおしるこ 命賭けの醤油出し作業 真珠湾奇襲は昼めし前 海軍経理学校受験 開封された手紙 戦闘用意配置につけ 戦闘食は五目めし ミッドウェイ海戦の夜食 戦艦〈大和〉に乗った 再び佐世保海兵団へ 潜水艦が沈没すると…… 花の隅田川・海軍経理学校 内縁の妻 鎌倉丸のにわか見張員 砲艦武昌丸に乗り込む 浮上潜水艦発見 総員退艦・絶対絶命 フカに咬まれる あとがき 解 説(足立巻一) 新版解説(戸髙一成)

ユーザーレビュー

  • 海軍めしたき総決算

    Posted by ブクログ

    前巻の「海軍めしたき物語」に続く、面白いノンフィクションです
    途中から、一段と面白くなって、より引き込まれて、時間を忘れて読みふけりました
    しかし面白くとも、ただただワクワクする楽しい読書体験にはなりませんでした
    「非常呼集」が掛かったところから、敗戦の空気を感じるのですね
    そうして、周知のとおり敗戦となるのですが、気持ちが沈んでいきました
    負けることの喪失感と無力感を味わえました 切なさすら感じれない程の空しさでした
    底の無い虚空へと落ち続けているような悲しさを感じられました
    だから、どうして戦争が泥沼の様相になってから、長期化するのかが分かった気がしました
    負けられない戦いが、国家間の戦争

    0
    2025年10月25日
  • 海軍めしたき物語

    Posted by ブクログ

    太平洋戦争中。戦艦 霧島の炊事場にいた筆者の体験記。
    ---
    霧島の炊事場での話が大半だが、軍艦という海上の閉鎖空間における陰湿で凄惨な指導ですらない虐待の日々は凄惨の一言。櫂のような巨大なしゃもじでケツが真っ黒に内出血するまで殴り続けるなど正気の沙汰ではない。

    一般的な戦記のイメージとは違い、戦艦の炊事場にいたのでどこにいるのか何をやってるのかもわからなかった、艦を離れてからはとにかく遊びたかった楽をしたかった、と等身大のボンクラな若者視点の戦記という面もあり新鮮だった。

    とはいえ、戦争の渦中にいるのは変わらないので周りではどんどん人が死んでいくし、筆者も偶々艦を降りていなければ死んでい

    0
    2025年10月09日
  • 海軍めしたき物語

    Posted by ブクログ

    28の短い思い出たちがならぶ

    海軍に職を求め、戦艦に乗り組み
    ビンタを食らい、尻を叩かれ・・・・
    どんなことも淡々と語れるのはなぜだろう
    悔しいとか辛いとか悲しいとか怒りとか
    感情の起伏が見えないのはなぜだろう

    感情があると生きていけない時間だったのかもしれない
    そんな時間はやっぱり イラナイ

    0
    2025年10月30日
  • 海軍めしたき物語

    Posted by ブクログ

    海軍主計兵の戦争体験記

    乗艦が撃沈されるなど、壮絶な体験をしてるはずなのに、それを感じさせず。海軍下級兵の生々しい生活をユーモア交えて淡々と紹介

    0
    2025年09月28日

新規会員限定 70%OFFクーポンプレゼント!