オリバー・ストーンの作品一覧
「オリバー・ストーン」の「オリバー・ストーン オン プーチン」「オリバー・ストーンが語る もうひとつのアメリカ史」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
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「オリバー・ストーン」の「オリバー・ストーン オン プーチン」「オリバー・ストーンが語る もうひとつのアメリカ史」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
1974年『邪悪の女王(英語版)』で監督デビュー。『ミッドナイト・エクスプレス』で、アカデミー脚色賞を受賞。著書に『オリバー・ストーンが語る もうひとつのアメリカ史』などがある。アメリカの映画監督、映画プロデューサー、脚本家。
ビジネス・実用
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Posted by ブクログ
アメリカの映画監督、オリバー・ストーン氏がプーチン大統領にインタビューするテレビシリーズが書き起こされて書籍化されたもの。ストーン監督は3回モスクワに行き、何日にも渡ってあらゆるテーマでプーチンから本音・説明を聞き出そうとする。インタビューが行われたのは2018年ごろだから、コロナやウクライナ戦争の前である。
ストーン監督はそもそもかなりリベラルな考えを持っている。それでももちろん中立な立場を意識してインタビューしている。彼は自身がベトナム戦争に従軍した経験や、ロシアに亡命したスノーデン氏を題材にした映画を作っている。
本書を読んでつくづく自分は、西側視点のメディアに影響を受けていたことを実感した。入ってくる知識はアメリカ的正義に偏りがちで、確かにロシアの言い分を公平に伝える報道はほとんどない。
プーチン氏の受け答え(主張)は一貫していて論理的である。過去の国際関係の経緯を把握していて、アメリカやNATOのやり方の批判はするが、本当は周辺国と協力してやっていきたいという意図がはっきりとわかる。また、今後どうすべきかというアイデアが明快である。
現在もウクライナ戦争で双方言い分があるとは思うが、どうしてもロシアは悪、敵、ウクライナかわいそう、という世論に導かれがちである。もちろんロシアの主張を鵜呑みにすることはできないが、彼らの行動や思想の背景を理解するのにとても役立つ書籍だ。ちょっと難しいが、一読の価値はある。
Posted by ブクログ
ドロッドロの米国史を第25代大統領マッキンリー(1897-1901)~第44代大統領オバマ(2009-2017)まで辿ったもの。なお筆者の一人、オリバー・ストーンは『プラトーン』でアカデミー賞を受賞した映画監督。
アメリカ、素敵な国!一度は行ってみたいところ!ウォール街、ハリウッド、自由の女神、ジャズの国、NBA、グランドキャニオン等々。とにかく楽しそうなもの沢山!しかしながら歴史を紐解くと、そこには今の今まで連綿と続く、帝国主義的欺瞞の数々。寧ろ目を背けたくなるような事実の連続。
ざっと挙げてもこれだけの欺瞞がある。
メイン号爆発を勝手に攻撃とみなしてけしかけた米西戦争。中立と標榜しつつイギリスとフランスに融資し、戦後は敗戦国のドイツに賠償金の融資を行う周到さ(他方、大戦中はドイツ系アメリカ人は憎しみの対象となる)。民族自決を標榜しつつロシアや中南米へ内政干渉を繰り返す1920年代。理想主義的なウォレス副大統領を追いやり、凡庸なトルーマンを傀儡的に君臨させた第二次世界大戦期間。日系米国人への謂われなき差別と収容所送り。不要であった原爆の投下。共産主義国への共感なき反発とCIAを使ったアジア地域への内政干渉。未だに一度も公式謝罪がないベトナム戦争。軍縮を提案したゴルバチョフを裏切りSDIを進め軍拡を推進したブッシュ。他国の国勢を考慮せず、反発分子(タリバン、、ノエリガ将軍、サダム・フセイン等々)を支援し、都合が悪くなると捕えて殺した90年代以降。・・・溜息がでます。
かつてハンナ・アーレントは、ナチスドイツで大量殺戮を行ったかどで起訴されたアイヒマンをして悪の凡庸さと呼んだ。本作で出てくる大統領も、似たような凡庸さを感じる。途轍もないほどの共感力の無さ。
陰謀論じゃないかと揶揄されるかもしれないが、そのような凡庸な政治的リーダーを支配している影の存在を疑わずにはいられない。少なくとも、作中でも言及されている通り、軍需産業の隆盛と冷戦以降更に軍需費が増加していることを鑑みれば、関連性は類推できる。
最後に。私はこの本を、歴史に興味のある方すべてに強くお勧めしたい。米国が汚いと言いたいのではない。米国にも本作が生まれるくらいの良心は依然として残っている。
寧ろ私は、米国の歴史を我が事として教訓的に捉えるべきだと感じている。いかに人がプロパガンダに流されやすいか、いかに人が短絡的に判断を下すか、いかに人が他人の立場に立てず人を見下すか。少なくとも私は、これらすべてを自分の中に見出すことができる。21世紀になっても未だに人は精神的に進歩していないのではないかと思わずにはいられない一冊。