AIエージェント革命 「知能」を雇う時代へ
書籍
著:シグマクシス
出版社:日経BP
AIエージェントとは、与えられた目標に基づき自ら計画を立案し、必要な情報を収集・分析し、外部ツールや他のシステムと連携しながら、自律的にタスクを遂行していく
単なる指示されたタスクを処理をしていくだけのプログラムではない
AIが、コンピュータを操作する機能である まさに革命なのだ
AIエージェントの特徴
①大規模言語モデル(LLM)を使う
②与えられたゴールを達成する計画を立てる
③与えられたツールを使って外部とやり取りをする
④立てた計画に沿って臨機応変に実行する
⑤自律的に行動する
言語以外の画像、音声、動画などを扱うのは、LMM:大規模マルチモーダルモデルという
急拡大するAIエージェント市場
2023年に、 9.6兆円
2030年には 128.8兆円
2032年には 187.2兆円
に達する巨大市場
生成AIの進化には、強力な計算リソースが不可欠であり、AIサーバをはじめとする高度なITインフラが必要
最新のGPUを搭載するAIサーバのインフラ需要の急拡大している
AIエージェントの適用範囲
個人向け
①PC操作の自動化
②調査の自動化
③申請の自動化
企業向け
①データ分析の自動化
②顧客対応の自動化
③研究開発の支援 タンパク質の立体構造の推定・決定
ReAct 推論・行動・観察のサイクルを繰り返していくこと
反省 出力を内容の正確さや一貫性の観点から評価し、必要があれば書き換える手法
AIエージェントの技術的要素
①ペルソナ
②考える
③行動する
④メモリー
複数のAIエージェントを組み合わせて使う ⇒ マルチエージェントシステム
マルチエージェントシステムは、全体を統制する「オーケストレーション」と、「特化型エージェント」からなる
③の行動
・出力については、自由形式の文章ではなく、JSON形式などプログラムで扱いやすい形で出力できる
・RAG データベースから関連文書を検索してプロンプトへ含める技術
・ナレッジグラフ検索 情報間の関連性をグラフ構造に整理したデータベース
AIエージェンドの価値
①文章、映像、音声による柔軟な入出力を持つ
②入力された依頼を臨機応変に実行する
③複数同時かつ長時間稼働が可能
AIエージェントに向いている業務
①入出力が柔軟な非定型業務
②入出力が柔軟な定型業務
③入出力が厳密な非定型業務
AIエージェントに向いていない業務
①常に厳密な解が求められる業務
②規定に基づく厳密な判断を伴う業務
③短期間で大量のデータ加工を要する業務
AIエージェントの導入
①要件定義、②設計、③構築、④テスト
AIエージェントの開発プラットフォーム
①フレームワーク型
・LangGraph
・AutoGen
・Agents SDK
②ノーコード型
・Dify
③RPA型
・Operator
AIエージェントの導入 LangGraphを例に
①アプリケーションの目的と入出力の定義
②タスクの分割と処理フローの設計
③LangGraphによる設計
④RAG用のデータの整備
⑤大規模言語モデルの選択
⑥外部ソースの要否
⑦稼働環境の設計
目次
はじめに ようこそ、「知能」を雇う時代へ
第1章 AIエージェントがビジネスに与える影響
AIエージェントとは何か
米IT大手による特徴づけ
AIエージェントの特徴づけ5点
オープンAIはAIの発展段階でレベル分け
世界的なレポートにみる生成AIのビジネスインパクト
生成AI市場は年平均48%で急成長
生成AIが影響を与える産業
生成AIが影響を与える領域
生成AIが影響を与えるタスク
実企業における経営インパクト
国内メガバンクの全従業員数及び部門別内訳
第2章 AIエージェント活用サービス事例
一般ユーザー向け活用サービス
PC操作の自動化(Computer Use / Operator)
調査の自動化(Deep Research)
申請の自動化(DoNotPay / 補助金Express)
企業向けサービス事例
データ分析の自動化(Data Science Agent)
顧客対応の自動化(Pactum / 自動交渉AI / Rexera)
研究活動の支援/実行(The AI Scientist / AI co-scientist)
第3章 AIエージェントの技術基盤
AIエージェントの背景となる技術
深層学習の発明と言語モデルへの応用
スケーリング則で言語モデルの大規模化が加速
大規模言語モデルの能力や適用範囲が拡張
推論能力の強化
AIエージェントの技術的構成
AIエージェントを構築する共通アーキテクチャー4要素
マルチエージェントシステムの動作例
マルチエージェントシステム構築のステップ
AIエージェントを構成する要素技術
米ハギングフェイスのDeep Researchの動作例
オープンソースDeep Researchとは
オープンソースDeep Researchの構造
マルチエージェントシステムによる性能向上の今後
コラム 「AIエージェント」の歴史と2つのタイプ
タスクをこなすエージェントの原点
シミュレーションで動くもう一つのエージェント
重なり合う2つのAIエージェント
第4章 AIエージェントの導入と運用
AIエージェントの導入準備
AIエージェントが「向いている」業務
AIエージェントが「向いていない」業務
候補とする業務の収集と目的の設定
主要な開発プラットフォームと選び方
フレームワーク型「LangGraph」
フレームワーク型「AutoGen」
フレームワーク型「Agents SDK」
ノーコード型「Dify」
RPA型「Operator」
LangGraphを用いたAIエージェントの導入
アプリケーションの目的と入出力の定義
タスクの分割と処理フローの設計
LangGraphによる設計
RAG用データの整備
大規模言語モデルの選択
外部ソースの要否
稼働環境の設計
AIエージェントの評価と運用
第5章 AIエージェントが拓く未来
未来予測
エキスパートインタビュー
「欲しい、好きという気持ちが最大の価値になっていく」
清水 亮 氏
ギリア ファウンダー・顧問
Free AI 共同創業者
「魚や蜂のエージェントが実装される世界」
爪長 美菜子 氏
NTT 執行役員 研究開発マーケティング本部
アライアンス部門長
おわりに AIとの協調と価値の再構築
ISBN:9784296208166
出版社:日経BP
判型:4-6
ページ数:224ページ
定価:2100円(本体)
2025年06月16日第1版第1刷発行
2025年08月06日第1版第3刷発行