あらすじ
この本は、AIエージェントという、ビジネスとテクノロジーの未来を左右する重要なコンセプトに関心を持つ、すべての方に向けて書かれている。AIエージェントという複雑で広範なテーマについて、ビジネスとテクノロジーの両面から、その全体像を体系的に理解し、未来へのアクションにつなげるための「羅針盤」となることを目指した。
特に、次の2つの視点から読み進める読者を想定しつつ、それ以外の立場の方にも手がかりとなるよう配慮した。一方は、企業の経営層、企画部門、あるいは現場のリーダーである。「AIエージェントとは、結局のところ何なのか?」「これまでのAIやRPAと何が根本的に違うのか?」「自社のビジネスに、具体的にどのような影響があり、どんな新しいチャンスが生まれるのか? あるいは、どのようなリスクに備えるべきなのか?」―こうした切実な問いを持っているのではないだろうか。必ずしもAIの技術に精通している必要はなく、重要なのは、この技術革新がもたらすビジネス上の本質的な変化を捉え、未来に向けた戦略を描くことである。
もう一方は、企業のIT部門、エンジニア、データサイエンティスト、そしてAI技術の導入・開発に携わる人々である。これらの人々は、「AIエージェントを自社のシステムやサービスに組み込むには、どのような技術が必要なのか?」「そのアーキテクチャーはどうなっているのか?」「開発プラットフォームは何を選べばよいのか?」「具体的な開発プロセスや、導入・運用における注意点は何か?」―より実践的で、技術的な深い理解を求めていると想像した。
(「はじめに」より)
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Posted by ブクログ
AIエージェントに関する本質的な考え方がまとまっている良い内容だった。全てがAIに置き換わるわけではなく、AIが得意な領域や苦手な領域、業務にAIを落とし込むために必要なことなど、実践的な内容もあって良かった。
Posted by ブクログ
AIエージェントの歴史や得意なこと、適用しやすい業務など、AIをビジネス適用するための概要が分かりやすく解説されています。
もはや仕事も私生活も、AI無しでは成り立たない時代になってきたなぁという実感です。
将来はどうなるのだろうか?
従来のITシステムが不得意だった非定型業務をAIエージェントが代行・自動化できるようになり、人間は肉体労働や心のケアにフォーカスした業務に専念するのだろうか?
Posted by ブクログ
RPAとAIエージェントは、自律的に判断・状況を判断した対応が可能な点で異なる。
特徴は以下
・LLMを利用
・ゴールを達成する計画を立てる
・外部とやり取りする
・計画に沿って臨機応変に実行
・自律的に行動
■実企業インパクト事例
・国内メガバン
労働時間削減24% ⇒ 516億円=経常利益の6%相当
■サービス事例
・データ分析の自動化 Google Golab
ブラウザ上・開発環境無しでデータ読み込み、前処理、可視化、MLモデル構築、結果評価可能
・研究活動支援
・・AlphaFold タンパク質の立体構造を数分~数時間で推定。
・・サカナAI アイデア生成、実験プラン、実験作成、論文執筆、論文レビュー
■AIエージェントの導入
・フレームワーク型 LangGraph
・ノーコード Dify
・RPA Operator
Posted by ブクログ
AIエージェントの特徴 ・・・行動できるシステム
大規模言語モデルを使う
与えられたゴールを達成する計画を立てる (推論)
与えられたツールを使って外部とやり取りする
立てた計画に沿って臨機応変に実行する (適応的)
自律的に行動する (ヒューマン イン ザ ループ)
PC操作の自動化:パスワードは人間が入れる
調査の自動化 :公開情報に限るため身体制を伴う調査の価値が上がる
申請の自動化 :法や規律のバランスが課題に
データ分析の自動化:
構成要素
①ペルソナ:役割定義 →モジュール性
②考える :状況認識 →反省手法
③行動する:ツールによるセンシング →構造化されたJSON形式
④メモリー:過去の記憶からの抽出と活用 プロンプト大型化でノイズ
→ RAG データベース検索:ベクトル検索、ナレッジグラフ検索
マルチエージェントシステム
オーケストレーター(分析プランとタスク割当て)と特化型エージェント(遂行)
全部コード化タスク→一部AI→定義ステップ内でAI判断→ステップも自立AIで
AIエージェント向き:入出力が柔軟な定常/非定型業務 入出力が厳密な非定型業務
向いてない :厳密な解が求められる業務 短期で大量のデータ加工業務
こういったものが欲しい、好きという気持ちの価値が重要に(Free AI 清水氏)
デジタルで表現できる世界を生成AIが飛躍的に拡大させる
大企業のメリット(内部に専任プロ 多数の部下のパフォーマンス)が限定的に
サービスの信頼性は企業規模ではなく第三者評価で
データやナラティブな体験の提供サービス
AIエージェントが期待される領域(NTT 爪長氏)
ワールドモデル(AIに創造力を持たせる技術)+外部のセンサー 客観的
1次産業←過程のデータ蓄積 ヘルスケア領域←データがつながっていない
目的別の 例えば 魚や蜂の能力からのAIエージェント
Posted by ブクログ
この予測が将来実現すれば、AIは企画、実行、承認といった業務プロセスを担い、人間は経営層およびリアルな実行層に専念することが求められる。
これにより、企業はより効率的で迅速な経営判断が可能となり、新たなビジネスチャンスを捉えることができるだろう。究極的には社長1人だけの企業が生まれ、社長のアイデアのみでAIがソフトウェアを開発するような、エンジニアがまったくいないソフトウェア企業が出現する。このような未来において、ビジネスパーソンはAIとの共存を前提とした新たなスキルセットを求められることになる。AIが得意とするデータ処理や分析に依存するのではなく、創造性や人間関係の構築といった、人間ならではの強みを生かすことが重要である。
Posted by ブクログ
AI エージェントの導入部について少し理解できたように感じます。
AI 技術がmust skillとされている昨今のIT業界ですが、ビジネス上個人で利用するという技術がいよいよ組織で利用するというステージになっている事を痛感させられました。
Posted by ブクログ
勉強になりました!
■ 私のポイント
・AIの5段階。①チャットボット→②推論者(問題解決)→③エージェント(自発行動)→④発明者(簡易意思決定)→⑤組織運営(重要意思決定)
・今は推論者あたり。しかしあと10年もすると⑤組織運営フェーズまで行く
・マルチエージェント:オーケストラのようなA I群。その設計は組織運営に通じる
・AI向いている:ブレが許される対応。人の代わりに分析、会話など
・AI向いていない:ブレが許されない仕事。会計周りや表計算など
■ メモ
・選ばれるAIづくりが大事
・SAASにおけるエージェント利用とは
■ アクション
・仕事におけるAIに関するR&Dの取り組みの動き
・プライベートプロジェクトでのAIエージェント利用の模索
・組織運営の時代でも最重要意思決定ができるような人間性を磨く