パク・ソルメの作品一覧 「パク・ソルメ」の「影犬は時間の約束を破らない」「未来散歩練習」ほか、ユーザーレビューをお届けします! 作者をフォローする フォローすると、この作者の新刊が配信された際に、お知らせします。
作品一覧 1~2件目 / 2件<<<1・・・・・・・・・>>> 新着順 新着順 人気順 評価高い順 価格安い順 価格高い順 未来散歩練習 4.0 小説 / 海外小説 1巻2,079円 (税込) 新しい世界を信じて夢見た 彼らが練習した未来へ 著者は、社会問題に独創的な想像力で対峙する、韓国で最も注目される新鋭作家である。 光州事件、釜山アメリカ文化院放火事件からの時間を、歩きながら思索し、つながりあう五人の女性たち。今を生きる・過去を理解する・未来を思うことを重層的に描く物語。 スミと幼馴染のジョンスンはホテルで会って話している。東京の大学院に留学し、仕事に追われる自分に不安になるスミ。ジョンスンは東京で結婚し離婚して、育児の悩みや経済的な苦労を抱える。スミはこの日の朝まで、親戚のユンミ姉さんと一緒にいた。ユンミ姉さんのことをしっかり記憶にとどめておきたいとスミは強く思う。 1980年代、釜山に住む中学生のスミの家に、刑務所を出た大学生のユンミ姉さんが突然やってきた。彼女がアメリカ文化院放火事件の実行犯の一人だと教えてくれたのはジョンスンだった。ある日、ユンミ姉さんがバスで光州へ行くと言い、スミが同行することになる……。 ソウルに住む作家の「私」は釜山を訪れた際、不動産を所有しながら一人で暮らす六十代の女性、チェ・ミョンファンと出会い、その生き方に刺激を受ける。そして、ずっと興味を持っていた釜山アメリカ文化院放火事件に、チェ・ミョンファンも遭遇していたと知り……。 釜山アメリカ文化院放火事件に関わる人々は「来たるべき未来を練習した人」とされ、「私」は現地周辺を歩きながら、当時の人々が何を思い、記憶し、来たるべき未来の練習をしていたか、息をするような等身大の感覚で肉薄していく。 「私」は『チボー家の人々』を心の拠り所にし、ジャックの存在を自身の内にあたたかく感じ取る。人々が練習した未来は今日に続き、悩みながら懸命に生きる読者一人一人と強い信頼を結ぶ。 試し読み フォロー 影犬は時間の約束を破らない 4.0 小説 / 海外小説 1巻2,640円 (税込) ソウル、釜山、沖縄、旭川。治療としての〈冬眠〉が普及した世界の、眠る者と見守る者。やがて犬たちが、人々を外へと導いてーー。世界とはぐれた心を結び直す冬眠小説集。 すべての疲れた人たちへーー。 未踏の文学を切り拓く作家による、 韓国と日本を舞台にした冬眠小説集の誕生! ・冬眠は、健康診断とカウンセリングを経て開始する。 ・万一に備えて冬眠者を見守るガイドが必要になる。 ・ガイドは、信頼できる人にしか任せられない。 ・冬眠者の多くが、はっきり記憶に残る夢を見る。 試し読み フォロー 1~2件目 / 2件<<<1・・・・・・・・・>>> パク・ソルメの詳細検索へ
ユーザーレビュー 一覧 >> 未来散歩練習 小説 / 海外小説 4.0 (6) カート 試し読み Posted by ブクログ この人の書くものに流れる空気感が好きだ。 その心地に身を任せて読んでいるうちに、韓国の抱える決して古くない歴史を知り、日本の今の生きづらさにも通じるように感じ、このお隣の国のことをもっと知りたいと思い この作品はまた再読したいし、他の韓国文学も色々読みたくなった。 0 2025年06月08日 影犬は時間の約束を破らない 小説 / 海外小説 4.0 (4) カート 試し読み Posted by ブクログ ネタバレ 美しくて飛躍してて詩みたいな文章から成る小説。 女性を「彼」と表記するのが正直最初は誤字かと思って、次に作者の個性かと思って、でも解説を読むと韓国語においては元々性差表現が少なく、評論や報道記事では女性を「彼」と書くのは不自然なことではなく、そして文芸作品でも女性に「彼」を使う作家が増えているということで、性差表現に慣れきっている自分の感覚が照射されるようだった。 0 2025年04月19日 未来散歩練習 小説 / 海外小説 4.0 (6) カート 試し読み Posted by ブクログ コーヒーを飲み、歩き、ご飯を食べ、ドーナツを食べ、というような生活のリズムと、人々の間の友情の距離感がとても心地いい。望む未来をたぐり寄せるための練習として今を繰り返し生きていくこと、の意味するところは分かるようでいてはっきりとは分からないけれど、過去と現在と未来を何気ないリズムの中に繋ぎとめる作者の言語化のセンスにはびっくり。 0 2025年07月04日 影犬は時間の約束を破らない 小説 / 海外小説 4.0 (4) カート 試し読み Posted by ブクログ 冬眠小説は素晴らしい。私が他にぱっと思いつくのは「ラピスラズリ」と「ムーミン谷の冬」ぐらいだけど。 平易な一人称の文体がするっと身に馴染むようでいて、しかし私の頭からでは絶対に出てこないだろう言葉が出てくるたび、そのずれが世界に立体感や余白を生み出していく。例えば「言葉は怖くて、言葉は楽しい。脳は素晴らしく、私は脳がほんとに好きだ。」とか、他にも色々。解説で「誤差を含めて泡立てたようなふっくらした質感」と表現されているのがしっくりくる。ただ文章を読んでいるだけで心地よく、じんわりと回復していくような作品。 0 2025年06月04日 影犬は時間の約束を破らない 小説 / 海外小説 4.0 (4) カート 試し読み Posted by ブクログ 冬眠する人とそれを見守るガイドの話 冬眠する人を見守りながら自分の人生や生活と向き合いつつ、淡々と毎日を過ごすガイドたちの時間がとてもひっそりと静かで心地良い。不思議とこれを読むと良く眠れる気がする。眠ることと散歩することを意識的にして物事を深く考えたり考えなかったりする時間を取りたくなったし、たまに読み返したくなるだろうなという本。寒い国出身の人が生み出す文章は淡々と静かでどこか切なくて好きだなと思う 0 2025年05月26日