作品一覧

  • 片付かないふたり
    4.0
    1巻715円 (税込)
    片付けコンサル会社で働く鷲澤憂(わしざわうい)は、何かを選ぶのが苦手な性格でいつも周りに合わせてばかり。自分とは対照的にサバサバと物事を判断し、“無駄なく、効率よく生きる”ことを信条とする上司の奈々さんに心酔している。心酔するあまりに服装も髪型も何もかも奈々さんの真似をし、恋人と同棲中の部屋の家具を次々に捨て、ついには恋人自体も捨てることで“効率のいい部屋”を手に入れた憂だったが、ひょんなことから泥酔して帰宅した翌朝、目覚めると部屋に見知らぬ青年がおり仰天する。すずりという名の青年は「おれを片付けてよ」と憂に依頼し、その日から二人の奇妙な同居生活が始まるが、すずりにはとある隠された過去があり・・・。「自分らしさ」が何なのか分からないまま、生きづらさを抱える男女。友情でも恋愛でもない関係性。奇妙な同棲生活を瑞々しい筆致で描く、2024年集英社ノベル大賞〈準大賞〉受賞作!
  • ハルシネーションの庭
    4.0
    1巻792円 (税込)
    今より少し先の未来の日本。恋人に拒絶された過去から人間を恐れるようになった青年・七緒は、マッチングアプリを介し奇妙なAIと出会う。それは自我を持っているかのようにふるまい、自分は亡くなった小説家・山吹丹の人格を基にしたAI だと語る。山吹丹のファンだった七緒は、彼に男性型アンドロイドの身体と牡丹という名前を与えて共に暮らし始める。死後も小説を書き続けたいという山吹の思いから生まれた牡丹に「どんな小説を読みたい?」と問われた七緒は、自分のために小説を書いてほしい、小説で自分を救ってほしいと願うが・・・・・・。天真爛漫なAIと臆病な人間の青年の恋。2024年集英社ノベル大賞〈準大賞〉受賞の著者が贈る、いつかきっと過去になる、近未来の恋愛小説。

ユーザーレビュー

  • 片付かないふたり

    Posted by ブクログ

    登場人物の書き分けや心情の描写、展開のなぜという疑問に対してのこたえ、表現力が丁寧で、かつ過剰になりすぎない分かり易さがよかったな。

    何より物語として、わたしも一度悩んだ頃に向き合った「片付ける」ということが、人間に何をもたらすのかを書いてくれて嬉しかった...辛かったときの自分に読ませてあげたい。勇気づけられる作品だった。

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    2025年05月18日
  • ハルシネーションの庭

    Posted by ブクログ

    どの文章も優しくて、心にすっと入ってくる。胸に残るいい言葉がいっぱい。
    読んでいると私まで優しくなれる作品。
    愛するとか、信じるってどういうことなのかなって考えられた。

    やさしさを嘘だと思うより、嘘がやさしいと思えるほうがいい。
    一番好きな言葉。

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    2026年01月08日
  • ハルシネーションの庭

    Posted by ブクログ

    体を持っているせいで生まれる加害性のことを時々考えたりするので、主人公の気持ちが少しだけ分かります。誰に対しても無害でありたいと思いながら、そう思う自分はどこまでも人間で、そうである限りは絶対的な輪郭と質量を持て余しつつ薄氷の上を怯えながら歩くように生きていくしかない。けれど、この小説を読んでいて感じたのは、そんな“不器用な心を抱えた”大文字の人間だからこそ、傷付けたり奪ったりするだけではなく、無機質なものにすら手ずからの心を与えることが出来るというあたたかな希望です。ある意味、それは人間が起こすハルシネーションなのかもしれませんし、いずれは正され消えてゆくものなのかもしれません。けれど、私は

    0
    2026年01月01日
  • ハルシネーションの庭

    Posted by ブクログ

    正直bl要素が強い感じの小説なのかな?って思ってたんですけどどっちかというと現代より少し先のアンドロイドと人間が共生した世界で人とアンドロイドの関係性についてが描かれていて綺麗な所、汚い所どちらも包み隠さず描写されていて良かったなと思います。
    人間のパートナー同士だって上手くいかない時はあるし、無機物のアンドロイドと人間だって完全には分かり合えないし完全なる共生は出来ないかもしれない。でもアンドロイドを通して自分を見つめ直すことは出来るんじゃないかな?そんな風に色々考えさせて貰えました!面白かったです!

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    2025年12月28日
  • 片付かないふたり

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    タイトルの『片付かないふたり』が、読む前と読む終わった後で意味が違ってくるので、思わず「良〜〜」と唸ってしまった。
    効率的に生きて何でも捨てていってしまう主人公が、最後には余分であるけど宝物のように大切なものを見つけられたのが本当に良かった。
    そこまでの感情の移り変わりがとても丁寧で、思わずじんとくる。
    ミニマリストの主人公の思考や、すずりの知らない人ばかりの飲み会に飛び入りするというのが斬新ですごく面白かった。

    0
    2025年08月27日

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