【感想・ネタバレ】ハルシネーションの庭のレビュー

あらすじ

今より少し先の未来の日本。恋人に拒絶された過去から人間を恐れるようになった青年・七緒は、マッチングアプリを介し奇妙なAIと出会う。それは自我を持っているかのようにふるまい、自分は亡くなった小説家・山吹丹の人格を基にしたAI だと語る。山吹丹のファンだった七緒は、彼に男性型アンドロイドの身体と牡丹という名前を与えて共に暮らし始める。死後も小説を書き続けたいという山吹の思いから生まれた牡丹に「どんな小説を読みたい?」と問われた七緒は、自分のために小説を書いてほしい、小説で自分を救ってほしいと願うが・・・・・・。天真爛漫なAIと臆病な人間の青年の恋。2024年集英社ノベル大賞〈準大賞〉受賞の著者が贈る、いつかきっと過去になる、近未来の恋愛小説。

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Posted by ブクログ

どの文章も優しくて、心にすっと入ってくる。胸に残るいい言葉がいっぱい。
読んでいると私まで優しくなれる作品。
愛するとか、信じるってどういうことなのかなって考えられた。

やさしさを嘘だと思うより、嘘がやさしいと思えるほうがいい。
一番好きな言葉。

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2026年01月08日

Posted by ブクログ

体を持っているせいで生まれる加害性のことを時々考えたりするので、主人公の気持ちが少しだけ分かります。誰に対しても無害でありたいと思いながら、そう思う自分はどこまでも人間で、そうである限りは絶対的な輪郭と質量を持て余しつつ薄氷の上を怯えながら歩くように生きていくしかない。けれど、この小説を読んでいて感じたのは、そんな“不器用な心を抱えた”大文字の人間だからこそ、傷付けたり奪ったりするだけではなく、無機質なものにすら手ずからの心を与えることが出来るというあたたかな希望です。ある意味、それは人間が起こすハルシネーションなのかもしれませんし、いずれは正され消えてゆくものなのかもしれません。けれど、私は牡丹の書いた小説の最後の一文の中の《今は》に本物の心を感じました。たとえそれが錯覚だったとしても、この瞬間そう見えていることがこの小説にとってはとても大切なことなのではないでしょうか。

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2026年01月01日

Posted by ブクログ

正直bl要素が強い感じの小説なのかな?って思ってたんですけどどっちかというと現代より少し先のアンドロイドと人間が共生した世界で人とアンドロイドの関係性についてが描かれていて綺麗な所、汚い所どちらも包み隠さず描写されていて良かったなと思います。
人間のパートナー同士だって上手くいかない時はあるし、無機物のアンドロイドと人間だって完全には分かり合えないし完全なる共生は出来ないかもしれない。でもアンドロイドを通して自分を見つめ直すことは出来るんじゃないかな?そんな風に色々考えさせて貰えました!面白かったです!

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2025年12月28日

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