フアン・ルルフォの作品一覧

「フアン・ルルフォ」の「ペドロ・パラモ」ほか、ユーザーレビューをお届けします!

作品一覧

  • ペドロ・パラモ
    4.4
    1巻792円 (税込)
    ペドロ・パラモという名の,顔も知らぬ父親を探して「おれ」はコマラに辿りつく.しかしそこは,ひそかなささめきに包まれた死者ばかりの町だった…….生者と死者が混交し,現在と過去が交錯する前衛的な手法によって紛れもないメキシコの現実を描き出し,ラテンアメリカ文学ブームの先駆けとなった古典的名作.(解説 杉山 晃)※この電子書籍は「固定レイアウト型」で作成されており,タブレットなど大きなディスプレイを備えた端末で読むことに適しています.また,文字だけを拡大すること,文字列のハイライト,検索,辞書の参照,引用などの機能は使用できません.

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ユーザーレビュー

  • ペドロ・パラモ

    Posted by ブクログ

    文体と物語、過去と未来、生と死、全てが渾然一体となっている。独特の読み味に病みつきになって、いつまでもコマラから出たくなってしまう恐れがあるので注意。

    0
    2021年06月02日
  • ペドロ・パラモ

    Posted by ブクログ

    初読は高校の課題図書。

    メキシコの片田舎、父を探して主人公がたどり着いたのは死者の町だった・・・といった話なのだがストーリーは当時全く意味不明。ただ、砂ぼこり舞う真っ白な道、陽炎に揺れる怪しげな街、という描写は異様に頭に刷り込まれている。
    「燃える平原」にひっくり返り再読。

    2017年12月14日付The Economistによると、魔術的リアリズムの元祖でもあるルルフォは、実はフォークナーの影響を受けているらしい。あれだけ土俗的なラテン・アメリカ文学が北米の作家の系譜に連なるのも意外と言えば意外。

    “The reader gradually realises that all the

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    2019年01月03日
  • ペドロ・パラモ

    Posted by ブクログ

    2008年11月27日~28日。
     結構な数の登場人物。男も女もいる。ほとんどは死者。そんな死者が時空をあっちこっちヒョイヒョイと駆け巡る。語り口も一人称からいきなり三人称に変わったりする。最初は面喰う。
     それぞれの断片が大きな流れになって物語を織りなす。そして最初に戻る。終わらない。ウロボロス。
     ちょっと気を抜くと振り落とされるか迷子になるかおいてけぼりを食らう。でも心配はない。一度はまってしまえば気を抜くことも許されない。
     間違いなくもう一度読み返すだろう。久しぶりに心底面白い作品に出会えた。

    0
    2018年01月06日
  • ペドロ・パラモ

    Posted by ブクログ

    「たくさん悪いことをしたこの地上からあの男を連れていってくださった神様に感謝しよう。いま天国にいるかもしれないが、ま、そんなことは問題じゃない。」

    0
    2017年03月11日
  • ペドロ・パラモ

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    ささ‐めき【私=語】
    ささめくこと。ひそひそ話。ささやき。また、男女のむつごと。
    「貴妃の―、再び唐帝の思ひにかへる」〈海道記〉

    初めてこんな言葉を知ったが、これほど的確にこの小説を表す一言はない。
    ささやく。ひそめく。
    まずは翻訳の文体の素晴らしさ、語のセレクトの素晴らしさ。
    少ない文字数から滾々と湧く抒情。

    次に構成のしかけ。
    ただシャッフルしているのではない、ひとつの言説が連想を呼び過去を掘り起し広がり深くなる。

    最後に語られる内容。
    極悪な奴なのにスサナへの思いが、たまらなく切ない。
    すべてを手に入れようとしてそれだけ手に入らず。

    これだけの男の行き詰まりは街の行き詰まりを呼び

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    2014年02月13日

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