高群逸枝の作品一覧

「高群逸枝」の「お遍路」「女性の歴史」ほか、ユーザーレビューをお届けします!

作品一覧

  • お遍路
    -
    1巻594円 (税込)
    切なる自己悲観から発心して決行した漂泊の旅。青春期の矛盾を巡礼姿に托して行く四国遍路の思い出。生涯を女性史研究に捧げた先覚者の、若き日の熱情と夢、一途な求道の姿をうつしだす記念碑的名著。
  • 女性の歴史(上)
    -
    1~2巻660円 (税込)
    「火の国」の詩人・高群逸枝が、大正昭和の激動期に、「われらいかに生くべきか」……と、女性解放の学問的寄与を決意して、武蔵野の一隅「森の家」に20年あまり。「母系制の研究」「招婿婚の研究」を基底に、一貫して「母性我」に視点を据え、自然なる原始の「母性我的母権社会」への復権を願い、新しい女の権利獲得運動、戦後現憲法下での男女同権の一応の実現など、婦人の諸問題を分析し、自身の遺書として自らを燃焼し尽した、女性全史。著者の願いが永遠であるごとく、本書の価値も永遠である。〈上下全2巻 上巻〉
  • 火の国の女の日記(上)
    -
    「女性解放に根拠を与えるものとしての女性史学」を、無から夫婦の同志的結合の中に打ち立てた高群逸枝の自叙伝。1963年、69歳、病床にあり起筆、64年急逝後は夫憲三が補結。彼女の生きよう、全体像を最も良く伝え、今や華やかなる女性論も色褪せる。まさに「女性の自叙史、それが女性史」であった。上巻は火の国の女の凜性を自覚し、原型をなす37歳までを収録。
  • 母系制の研究(上)
    4.0
    1~2巻660円 (税込)
    女性解放に歴史的根拠を与えるべく、筆を折り、武蔵野の一隅に籠って7年余。厖大な古系譜をたどり、日本の母系制の存在を実証し、さらに母系が父系に移ってゆく過程を明らかにした。これは高群逸枝のライフワークで、女性史研究の第1作であり、同時にそれは、男性中心の歴史観を訂正する、タブーの中での女性の手になる、最初の科学的女性史の誕生であった。<上下巻>

ユーザーレビュー

  • 母系制の研究(上)

    Posted by ブクログ

    日本の古代史における母系制から父系制への転換を読み解いた本です。

    本書の冒頭で著者は、「女性史とは何か」という問いを提起し、「女性の立場による歴史研究の学問である」とこたえています。歴史学の観点から女性の生活・文化・思考などを研究する学問ではなく、「女性の立場」という観点にもとづくことが明記されており、いわば知の政治性を踏まえた学問であることが著者に意識されていたことが注目されます。著者は、上代の婚姻性が招婿婚だったということに簡単に触れるにとどめ、その時代の女性の暮らしについての調査・研究には立ち入らず、もっぱら祖と氏をめぐる制度と観念の形成と変遷をたどることに注力しています。

    とりわけ

    0
    2022年08月22日

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