【感想】
『億までの人 億からの人』は、投資テクニックではなく、富裕層の「思考法」「行動習慣」「時間の使い方」など、マインドセットに焦点を当てた内容です。
この人は非凡なのでスペック面で到底真似できない箇所も多いですが、
・誰にでもできる事を「圧倒的にやる」
・最優先すべきは「確実性」より「スピード感」
・今日規律を取り入れ、今日活かし、今日改善する
などなど、凡人でもやれる事は多々あるかと読んでいて思いました。
諦めずに、続けることが重要ですね!
【要点整理】
富裕層マインドの本質
1. 挑戦と失敗を恐れない
* 成功の裏には失敗のリスクがある。
* 「普通のことを圧倒的にやる」ことで差がつく。
* 富裕層は特別な人ではなく、普通のことを徹底的にやる人。
2. 意思決定は自分で行う
* 他人任せにせず、自分の軸で判断する。
* 「確実性」より「スピード感」を重視。
* 早く決めて、圧倒的な量をこなすことで質が後からついてくる。
3. 規律ある生活と習慣化
* 朝のルーティン(運動・仕事の段取り)を徹底。
* 「今日を生きる」意識で、毎日を改善。
* 習慣化が人を変える最も強力な手段。
4. 学び続ける姿勢
* 「永遠に生きると思って学ぶ」ことで、価値観の軸を育てる。
* ROI(投資対効果)を意識して、時間とお金の使い方を最適化。
5. 運動と脳の活性化
* 富裕層は運動をルーティンに組み込む。
* ウォーキングやランニングで脳の機能が向上し、メンタルも安定。
富裕層の時間の使い方(例:田中渓氏)
* 3:45 起床・メールチェック
* 4:00 運動(ラン・自転車・水泳)
* 6:00 家族時間・ニュース確認
* 8:00 目標を持った運動
* 9:00 出社・会議・段取り
* 11:30 昼食+インプット
* 13:00 移動中に学習
* 18:00 会食または家族時間
* 21:30 就寝(海外対応時は23:00)
コミュニケーションの質
* 「自分が伝えたいこと」ではなく「相手が知りたいこと」を意識。
* 相手の上司や関係者まで想像して話す。
* アジェンダ外の話から面白い展開が生まれる。
* 相手に何を「give」できるかを考える。
人が変わる方法(+1)
1. 時間配分を変える
2. 住む場所を変える
3. 付き合う人を変える
4. 習慣化する(追加)
【メモ】
p3
リーマンショックにより53回も面接をくぐり抜けて、やっとの思いで入社した。僕自身も「毎日いつ自分も解雇されるのか?」と言う不安を抱える日々が続きました。
p5
何もしないという最強のリスクヘッジ。
何もしなければ失敗も損もしません。でも、何も起こりません。
逆に辿ると、成功したいなら、失敗のリスクを受け入れて挑戦するしかありません。
普通のこと、誰でも出来ることを「圧倒的にやる」。
実際多くの富裕層は、「普通のことを“圧倒的に”やっている普通の人たち」です。
p51
・富裕層になる第一歩は「意思決定」を他人に委ねないこと
p54
・最優先すべきは「確実性」より「スピード感」
富裕層が2番手として選択するのは「早くて間違っている」こと。たとえ判断が間違っていても早く決めることの方が大事。確実性よりスピード感を重視します。
奥を手にしたいなら、とにかく速さを求めます。
そして、圧倒的な量をこなします。
とにかく圧倒的なスピードで、死ぬほど量を重ねる。
質は結果としてついてくるものだと思っておけば良い。
p180
ベッドに入る前に、明日の朝のワークアウト用のウェアを用意しておこう。
朝は何も考えるな。
考えずに計画を遂行せよ。
アラームが鳴ったら起きる。運動する。それを実行するだけだ。
明日まで待っていてはダメだ。
昨日できなかったことを考える必要もない。
今日、規律を取り入れよう。今日を活かそう。今日改善しよう。
今日だ。毎日だ。
これを何日、何週間、何ヶ月、何年と続けられれば、規律ある生活を送るのに抱負など必要ない。
p197
・富裕層は朝4時から走っている
起きて家を出る前に、その日の会議の予定を把握し、前日のメールを斜め読みでざっと目を通す。そこでは深く考えず、そのまま走り出す。
すると、走っている間、脳が勝手にメールの返信やプレゼンテーションの構成、会議の段取り、意思決定のためのロジックなどをどんどん考え始めてくれます。
この脳のオートパイロット機能に任せておくと、走り終わった頃には、その日1日にすべき仕事の段取りが全て終わっています。
後はそれを午前中にアウトプットするだけと言う状態です。
p201
・田中渓の1日のタイムスケジュール
3:45 起床、メールチェック及び緊急性の高い仕事への対応等
4:00 運動(ランニング、自転車、水泳など)
6:00 家族との時間、ニュースチェック
8:00 運動(目標を持った練習)
9:00 出社。メール返信、その日の仕事の段取り、社内外の会議
11:30 昼食をとりながら、知識のインプット(ニュースサイト、購読ノート、チャンネル登録済みの動画など)
13:00 移動(タクシー車内で合格学習)
18:00 会食or家族との時間
21:30 就寝(海外との電話会議の時は23時に就寝)
p204
・「40代でリタイヤ」のFIREはリスクが高い
p219
・永遠に生きると思って学ぶ。
ガンジーの言葉「明日死ぬと思って行きなさい。永遠に生きると思って学びなさい」
その場で、全力で、ベストな判断ができなければ、明日は来ないかもしれない。そんな覚悟で仕事に向き合っています。
そして、いつでも今日を生きるために正しい判断をするには、自分の価値観に軸が必要です。その軸を持つためには、日々学習を続けることが欠かせません。
p232
・ROIの視点
投じた時間やお金に対して、どれだけの利益を得られたか?
コスパ、タイパと同じ。
投資効率を考えていろいろ模索しつつ、最終的に「やること、やらないこと」を決定します。
無駄な努力をしなくて済むだけでなく、一度始めたら小さな勝ち癖を積み重ねながら習慣化するまで継続する。
そのためにはROIを考えて的確な見極めをすること。
p243
・富裕層はルーティンに運動を欠かさない。
歩く事は体にも脳にも良い。
記憶や学習を司る脳の海馬の神経が増える。
思考力や学習力に関する前頭葉や記憶力に関する側頭葉が発達する。
また、ふくらはぎは第二の心臓とも呼ばれる重要な体の部位。ふくらはぎを含む昔は体の中で心臓から最も遠くに位置し、流れてきた血液を重力に逆らって、心臓まで押し戻さなければならない。
ふくらはぎの収縮を見るキングアクションと言うが、ミルキングアクション起こすことで「幸せホルモンのセロトニンの分泌がされるので、気持ちが安定する」「自律神経が整いやすくなる」など、メンタル面でも科学的根拠が発表されている。
必ずしも走る必要はありません。早朝早起きしてウォーキングを習慣にしてみるのもいいかもしれません。
p245
・その分野の上位数%に入るためには、ゴールに向かって多角的に進める。
一万時間の法則。どんなことでも10,000時間使えば、その道の一流の人になれる。そこまでは難しくても、1000時間の法則と言うものもあり、1000時間費やせば、その道の上級者、セミプロにもなれる。
大切なのは、複数の道で上級者になること。
金融×プログラミング、技術、開発×経営、英語×〇〇など
p275
稼ぐ人は「自分が伝えたいこと」ではなく「相手が知りたいこと」を常に意識しています。
さらには「話す相手の、さらに話す相手」まで想像力を及ばせることができるかどうかも重要です。
話を聞いた相手が、その上司に報告しやすいように、相手先の重要視しそうなところを強調しておくこと。
p282
用意してきた話だけで広がりがない、そういう相手との面談は退屈です。
アジェンダになかった話から、思わぬ面白い話は生まれる、そういう会話が富裕層の間では多いように感じます。
そのためにも、まずはいろいろな話題にきちんと触れておき、常日頃から学習をしておく事は、基礎力として大切です。
「自分が伝えたいこと」ではなく「相手が知りたいこと」の精神で「自分が聞きたいことではなく、相手が伝えたい事は何か?」と、一度相手の立場になりきって考えます。
また、忙しい相手との時間取り早々いただくわけなので、相手からtakeするだけでなく「giveできる事は何か?」と言うことをよく考えて臨みます。
p309
人間が変わる方法は3つしかない。
時間配分を変える。
住む場所を変える。
付き合う人を変える。
4つ目の方法として、「習慣化」があります。