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  • 検証 大阪維新の会 ――「財政ポピュリズム」の正体
    3.7
    1巻880円 (税込)
    結党から十数年の間に地域政党の枠を越え、国政でも存在感を見せる維新の会。公務員制度や二重行政にメスを入れる「身を切る改革」や、授業料の完全無償化が幅広い支持を得る一方、大阪都構想や万博、IRなどの巨大プロジェクトは混迷を極める。“納税者の感覚”に訴え支持を広げる政治、そしてマジョリティにとって「コスパのいい」財政は、大阪をどう変えたか。それは誰に手厚く、誰に冷たい政治なのか。印象論を排し、独自調査と財政データから維新の「強さ」の裏側を読みとく。

ユーザーレビュー

  • 検証 大阪維新の会 ――「財政ポピュリズム」の正体

    Posted by ブクログ

    一定程度の大きな存在感を示す他方、「イメージ」であれこれと言われているばかりで「実際?」という場合が在るのだと思う。本書はその「実際?」に踏み込んで行こうとする内容だ。大変に興味深い。
    自身は北海道の小さな街の住民で、「地域政党」としての「維新」とは関係性が薄い。国政進出をしている「維新」ではあるが、全国の津々浦々で候補者が在るのでもないので、国政選挙でも関係候補と出くわさない場合の方が寧ろ多いかもしれない。それでも、結党して10年余りというような政党が一定以上の存在感を発揮しているということに注目はしてしまう。「アレは何?如何なっている?」という程度には漠然と思う。その「アレは何?如何なって

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    2025年02月13日
  • 検証 大阪維新の会 ――「財政ポピュリズム」の正体

    Posted by ブクログ

    大阪維新の会=新自由主義、維新の支持者=維新の信奉者、維新政権で大阪の経済成長が実現した、等々、これまで言われてきたイメージが現実をきちんと捉えたものなのか? それを様々なデータ分析を持って考えていく。本書を読むことで、自分が持っていた大阪維新のイメージが今までと大きく変わったり、よりクリアになったりする経験自体も面白いが、それ以上に、データの分析の仕方や見方の手本を具体的事例で持って示してくれているところがさらに面白い。

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    2025年06月05日
  • 検証 大阪維新の会 ――「財政ポピュリズム」の正体

    Posted by ブクログ

    政策と維新支持の分析を通して、大阪で巻き起こった財政ポピュリズムとその限界についてまとめた論考。
    財政の普遍主義は往々にしてバラマキとの批判を浴びるが、維新は公務員人件費の抑制を通じて巧みにマスコミを味方につけ、タレント首長のテレビ露出もあって、財政を抜きにしても見事ポピュリズム政党として成功した。このあたりの戦略は本書の守備範囲外だが、そこは他でも多く語られている。
    本書は今まであまり語られていなかった財政の部分に光をあてているところが注目される。

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    2024年09月18日
  • 検証 大阪維新の会 ――「財政ポピュリズム」の正体

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    検証と結果が端的に描かれていてとても読みやすかったです。

    一部の既得権益層への予算配分を解体し、それをできるだけ多数の人に頭割りで資源を配り直す、財政ポピュリズム。

    それまで財政の恩恵を感じられなかった人びとに対して資源を配り、幅広い支持を得る政治スタイル、とある。

    成果もあるし、課題もある。

    改革が実現したこと、できていないこと、を検証し、課題を考察する、その方法についても学べる。

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    2025年11月14日
  • 検証 大阪維新の会 ――「財政ポピュリズム」の正体

    Posted by ブクログ

    感覚的に捉えていた大阪維新の会に対する根拠を用いた見方。マイノリティの利益を削りマジョリティの自己利益に結びつく政策を行い、大阪府民からの支持を勝ち取ったことが理解できた。

    「これまで、税金や社会保険を負担させられながら、そのリターンを享受できたという実感が乏しい人びとは、たとえ誰かが困ろうと、自己利益が確保される政治に魅力を感じるかもしれない。」と、まさしくその通りではと感じた。

    しかし、「注意深く考えなければならないのは、それでも財政は、個人の合理性を超えた 集団の意思決定によって駆動し、さらにそれは回りまわって全体の利益につながってきた」「さらに識字率の上昇は、社会における複雑な意思

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    2024年11月06日

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