P・ジェリ・クラークの作品一覧

「P・ジェリ・クラーク」の「精霊を統べる者」ほか、ユーザーレビューをお届けします!

作品一覧

  • 精霊を統べる者
    4.2
    1巻3,960円 (税込)
    19世紀後半、伝説の魔術師アル=ジャーヒズがジン(精霊)の世界の扉を開き、世界は一変した。ジンの魔法と科学の融合によりエジプトは急速な発展を遂げるが、アル=ジャーヒズはなぜか姿を消す。それから40年後、カイロに彼の名を名乗る謎の男が現れ、彼を崇拝する人々を焼きつくした。エジプト魔術省の女性エージェント・ファトマは、恋人の女性シティらと共に捜査に乗り出す。ネビュラ賞、ローカス賞、イグナイト賞、コンプトン・クルック賞の4冠に輝いた新鋭の第一長編!/解説=渡邊利道

ユーザーレビュー

  • 精霊を統べる者

    Posted by ブクログ

    舞台は1912年のエジプト。と言っても1872年頃に、ジン(精霊)の世界への扉が開かれ、魔法と科学の融合で急速な発展を遂げ、ヨーロッパの列強と並び立つエジプト。第一次世界大戦の直前の緊張感あふれる時代でもある。エジプト魔術省のエージェント・ファトマが主人公。周囲の顰蹙を買いながらもヒジャブではなくスーツを着こなす彼女の相棒は派手なヒジャブをつけるハディア。異教徒である謎の恋人シティ。イスラム世界の中での女性たちの活躍を読むのが面白いのだが、ファッションもおしゃれだし、ジンもかっこいい。ジンは総称でイフリートやその他いろいろな精霊を含むらしく、用語集が欲しいところ。それよりも映像化して欲しいと、

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    2025年06月06日
  • 精霊を統べる者

    Posted by ブクログ

    『SFが読みたい!2024』の海外長編部門の第1位。SFというかスチームパンクか。ファンタジー色も強い。

     舞台になるのは、1912年のエジプトはカイロ。伝説の魔術師アル=ジャーヒズがこの世にジン(精霊)を呼び戻してから40年になる。エジプトは科学と魔法の融合により欧米をしのぐような発展を遂げているのだが…

     スーツに身を包む主人公ファトマは、エジプト錬金術・魔術・超自然的存在省(すごいネーミング)の若き捜査官にして同省初の女性エージェントである。その相棒となる新米捜査官ハディア、勇猛かつ妖艶な恋人シティ(どちらも女性です)とともに事件を追う(イスラム世界である)。

     敵役はアル=ジャー

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    2025年04月17日
  • 精霊を統べる者

    Posted by ブクログ

    「常識とは18歳までに身につけた偏見のコレクションでしかない」

    うひょ〜
    とんでもないの来たー!

    はい、2024年「このSFが読みたい海外篇1位」の『精霊を統べる者』です

    スチームパンクにファンタジーにアラビアにといろいろごちゃ混ぜなのになぜかスッキリした世界観

    でもってマジ構成がエグい
    次から次へと展開が変わるとてつもないスピード感、使い古された表現で申し訳ないが、まさに謎が謎を呼んで止まらないよ〜

    そんでもって根底に流れるテーマは、偏見から逃れられない愚かな人々に向けられた怒りなんじゃないのかなって思うのです
    差別って何から生まれるんだろう?って問いに答えるのは難しいけれど、差別

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    2025年03月10日
  • 精霊を統べる者

    Posted by ブクログ

    違う世界のエジプト、特にカイロを舞台にジンや天使ではない機械の天使が闊歩しエジプトの神々たちや神殿の信徒たちも加わる20世紀初め、ジンを支配する指輪によってもたらされた厄災を解決すべく頑張る魔術省のファトマたちの戦いを描いていて、何もかもが面白く、ページ数は多かったけど一気読み。

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    2024年12月27日
  • 精霊を統べる者

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    突如起こった精霊たちの帰還を契機に、西洋列強に伍する勢力となった近代エジプトを舞台に、超常現象を統括する魔術省の女性エージェントであるファティマ(お洒落! 登場するたびに衣装の説明が入る!)が、魔術師アル・ジャーヒスを騙る大量殺人者を追う歴史改変スチームパンクSF。つよい女たちの話。
    熱心なフェミニストであり、しばしば主人公のファティマが内面化する社会から女性への眼差しを指摘することもあると同時に信仰厚いムスリムで、色とりどりのヒジャブを楽しみ、更には剣の達人でもある属性てんこ盛りのエージェントハディアが好き。

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    2024年12月27日

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