営業とは何か、を伝えてくれる本。
普通の人が考えるいわゆる「営業マン」に違和感を持った筆者が、それでも自分なりに営業に向き合った過程で何を考えたか書かれていた。
私も普段は不動産の営業をしている。
業界的にもゴリゴリで「利害関係」「セールストーク」「数字への執着」が多い。数字を追い求めるのは好きだけど、私も違和感を持っていた。いっときの契約を求めてなんの意味があるのか、心が冷たくなる気がしていた。
そんな中でこの本に出会って気がついた。
そして新人時代に考えていたことを思い出した。
営業は数字だけじゃない、目先の契約だけじゃない。「どれだけ自分と話したいと思ってもらえるか」を大切にしてたこと。
この本でも「自分のファンを作ること」が大切と学んだ。初心に帰らないとな、と改めて実感したのと同時に、合う営業と合わない営業のスタイルがあると思った。自分に嘘をつく必要なんかない、正直に生きていきたい。
私は【私に関わってくれる全ての人を幸せにしたい】。
それを忘れずに、仕事もしていきたいなと改めて思うことが出来た。
◼︎以下、印象に残った言葉
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初対面で「他とは違う人だ」と興味を持たれなければ、次はありません。営業は「見た目で判断される」のです。それも一瞬で。
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「この人はお客様になってくれそうか」「どうすれば買う気にさせられるか」そんなふうに目の手の相手を品定めしてはいけません。
考えるべきは、「どうすれば楽しい時間を一緒に過ごせるか」です。
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後から気づいたことでもいいから、「なぜ?」と聞かれたときに「なぜなら」と答えられる意味を持っておくことが大切です。
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だから、たとえ失敗や誰かに揶揄されることが怖いとしても、自分の中に芽生えた「何かしてあげたい」と言う気持ちを大切にしてあげてください。その想いこそが、どんなスキルにも勝る最高の能力なんです。
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ですが、ここでお伝えしたいのは「説得するための話し方」ではありません。相手のほうから動いてくれる、「説得力のある人」になるための話です。
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予定調和から外れたその脱線にこそ、お客様の本音が隠れています。
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自分は偉い、優れている、もう学ぶことはない。そう思っているから、言動によって優位に立とうとします。ですがそれは、ただ現実や自分のことを正しく理解できていないだけです。当然、そんな人には新たに学ぶ意欲がなく、成長は止まっています。一方で、優秀な人はみな、自分の無知を自覚しています。
293
絶えず学び、成長し続ける姿勢が「謙虚な人」として記憶に残り、応援される人に近づく一歩となります。
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目標を持たない代わりに、彼らはあるものを持っていました。自分が「今、どう在りたいのか」と言う意識です。