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  • シリーズ「あいだで考える」 能力で人を分けなくなる日 いのちと価値のあいだ
    3.9
    1巻1,540円 (税込)
    本書は、著者の第4子で重度の知的障害者である星子さんとの暮らしや、津久井やまゆり園事件の犯人「植松青年」との手紙のやりとり、また1977年から通った水俣の地と水俣病などについて、10代の3人の若者に語った記録である。能力主義と優生思想、人とのかかわり、個・自立・責任、差別、脳死、人の生死といのち……などをめぐって話しあい、いのちに価値づけはできるのか、「共に生きる」とはどういうことかを考える。

ユーザーレビュー

  • シリーズ「あいだで考える」 能力で人を分けなくなる日 いのちと価値のあいだ

    Posted by ブクログ

    能力ってなに?個人って何?死ぬことって何?人を差別することって何処につながるの?
    対談形式で話される内容はやさしく読みやすく深く難しいですが、ほんとうに著者の「やさしいきもち」が伝わってきました。
    社会の負担だからと「働かざる者食うべからず」と切り捨てる意見が大きくなっている社会で、自分の立ち位置を考える助けになりました。

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    2025年07月22日
  • シリーズ「あいだで考える」 能力で人を分けなくなる日 いのちと価値のあいだ

    Posted by ブクログ

    素晴らしい本でした。著者の最首悟さんの重度障害のある47歳の娘、星子さんとの暮らしや津久井やまゆり園事件の犯人「植松青年」との手紙のやりとり、水俣病などについて、3人の高校生と語った記録。
    高校生たちの話すことがなかなかに素晴らしい。
    p26
    自分にあるものは限られてますから、「自分にないもの」って、もう無限です。短所と言われるものでも、障害と言われるものでも、自分が持っていなければ、それは相手を立てる理由になる。たとえば星子は「目が見えない」っていうことや、「しゃべらない」っていうことを持っています。どんな人でも、どんな動物でも、私にないものを持っている。それを、こう、すごいこととして、そう

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    2025年04月20日
  • シリーズ「あいだで考える」 能力で人を分けなくなる日 いのちと価値のあいだ

    Posted by ブクログ

    新しい価値観をもらった本。自分は差別なんてしてないつもりだったけど、能力主義でものを考えていたことに気付いた。
    私は自分に対しても能力主義をもとに自分はなんてダメだと考えて辛くなることがあるので、この本を読んですごく救われた気持ちになった。
    使ってる言葉は難しくないし、用語の解説も随所で入っているけれども、一度読んだだけでは理解が及ばないところもあり。何度も読みたい。

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    2025年02月22日
  • シリーズ「あいだで考える」 能力で人を分けなくなる日 いのちと価値のあいだ

    Posted by ブクログ

    去年、心を病んで休職を経験したのだが、休んている間は社会の役に立てていない自分に耐えられなくて、かえって辛くなってしまい、何かに焦るように復職した。
    実際、復職後は誰かの役に立てていることが嬉しくて、復帰してよかったと思えた。しかし、最近はまた激務に追われてかなり苦しい思いもしている。
    そういう状況の中で読んだこの本には、今の自分にとって金言とも言える言葉がたくさんあった。

    87歳の最首さんは、星子さん(重度の障害をもつ娘さん)の身の回りをしているが、「私たちは星子に頼られながら、星子を頼りにしている」と語る。
    星子さんが物理的に何かをしてくれるわけではないが、星子さんに頼られている状況こそ

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    2024年10月14日
  • シリーズ「あいだで考える」 能力で人を分けなくなる日 いのちと価値のあいだ

    Posted by ブクログ

    4回の都内での対話を文字に起こしたものである。最首自身及び障碍児の娘の話も交えている。宗教的な話や障害施設での殺人、チッソの水銀被害などの問題も提示している。すぐに読めるので教員養成系大学の学生にもおすすめである。学校教育についてはあまり書かれていない。最後の読書案内が参考になる。

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    2024年09月25日

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