作品一覧

  • 他者といる技法 ――コミュニケーションの社会学
    4.3
    1巻1,320円 (税込)
    わたしたちが日々意識せずにおこなう「他者といる技法」。そのすばらしさや正しさだけでなく、苦しみや悪も含めて、できるかぎり透明に描くにはどうしたらよいか──。思いやりとかげぐち、親と子のコミュニケーション、「外国人」の語られ方、マナーを守ることといった様々な技法から浮かび上がるのは、〈承認と葛藤の体系としての社会〉と〈私〉との間の、複雑な相互関係だ。ときに危険で不気味な存在にもなる他者とともにいる、そうした社会と私自身を問いつづけるための、数々の道具を提供する書。

ユーザーレビュー

  • 他者といる技法 ――コミュニケーションの社会学

    Posted by ブクログ

    「わからない他者」とわかり合おうとしないで、一緒にいる技法は、質問しあい、説明しあい、話し合うこと。
    わかりあえず、愛し合えないから、一緒にいられなくなったり、殴り合う事なく、ただ一緒にいることもできる。
    それが他者といることをもっと豊かにする。
    目から鱗。

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    2025年09月12日
  • 他者といる技法 ――コミュニケーションの社会学

    Posted by ブクログ

     レインやゴフマン、ベイトソンやブルデューなどを引用しつつ、コミュニケーションの素晴らしさと苦しさが論じられる。社会というのは素晴らしくもあり、困難を抱えているものでもある。他者とは、わかりあえることもあり、わかりあえないこともある。無理に十全にわかりあおうとすると、それは他者に対し、自分と完全に一致する人格であることを求めることになり、容易に差別や暴力へと転じる。けっしてわかりあえない他者とともに過ごすことが、すなわち生きるということだ。親本が出たのは一九九八年だが、第5章「非難の語彙、あるいは市民社会の境界‐自己啓発セミナーにかんする雑誌記事の分析‐」(pp195-252)は今でもよくみる

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    2025年08月24日
  • 他者といる技法 ――コミュニケーションの社会学

    Posted by ブクログ

    面白い視点が多かった
    全体的に色々な考え方?の光と影に注目していると思った
    一般的に良さそうな考え方や行動にも悪い部分があるが、良いと思い込んでいるのでそこを無視してしまう事が多いと感じる
    これに警鐘を鳴らしているのかなと思う

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    2025年06月04日
  • 他者といる技法 ――コミュニケーションの社会学

    Posted by ブクログ

    傑作だと思う
    私達が日常的に行っている「技法」を言語化することで、それだけでは対処しきれない「異質なまま他者と共存する技法」へと議論を開かせていく
    人間は「わかる」部分に着地しがちだが、「わからない」まま過ごすのも悪くないのかもしれない

    1章で提起されてそれ以降全章を貫く概念として著者独自の〈承認と葛藤の体系としての社会〉があり、その社会の元である〈力〉を持った他者を適切に制御するノウハウとして「技法」が存在するという
    何処から読んでも良いらしいが、個人的には1章を初めに読んで欲しい

    弱い立場にいる他者の心象とその構造をゴフマンやレインなどの文献を引いて淡々と、しかし彼らに寄り添った描き口

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    2025年01月02日
  • 他者といる技法 ――コミュニケーションの社会学

    Posted by ブクログ

    思いやりやかげぐち、他者による承認や否定といった日常的なコミュニケーションの背後にある力関係の構造やそれに対処する私たちの様々な「技法」について思考したり、外国人や自己啓発セミナーなどの理解が難しいものへの理解の枠組みの作られ方をメディア報道から考えたり、複数の観点から他者を理解することや理解されることについて考察されていく。「わからないままでともにいる」ことの模索が提示されるというひとまずの結論は最近ではネガティブケイパビリティなどの概念としても重要性が認められるようになっている態度だと思うが、本書の単行本は1998年刊行ということでかなり時期が早い。今読むべきものということで2024年に文

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    2024年11月30日

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