作品一覧

  • 連理の枝
    3.0
    1巻473円 (税込)
    久しぶりの外出から病院へ戻る途中のことだった。近くを通り過ぎた車の水しぶきが、私の真っ白なワンピースにかかった。頭に来た私は缶を車に投げつけた。それが彼との出会いだった。彼、ミンスは、ゲームメーカーの青年起業家。顔もいいし、モテ男だ。そんな彼が、私に付き合って欲しいと何度も言ってきた。最初はからかっているのかと思ったけど、どうやら本気のよう。でも、私には付き合うことが出来ない。付き合う権利だってないのだ。だって、私の命はあとわずかなのだから…。チェ・ジウ主演映画「連理の枝」ノベライズ。

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  • エディ、あるいはアシュリー
    4.5
    1巻2,200円 (税込)
    「さて、エディ。こう呼ばれたいなって思う名前はあるの?」 「アシュリー」 本当はそんな名前、考えたこともなかった。〈自分は男じゃないらしい〉という認識は、〈どうも女性のようだ〉とは直結していなかったからだ。それなのに訊かれたら口をついて出た。アシュリーは子どもの頃に可愛がって大切にしていたぬいぐるみだ。 (「エディ、あるいはアシュリー」より) --------- 性の多様性。移民。失われた日々。喪失。再生。暴力……。 どこにでもあるリアルな世界を、時を越え、現実と幻想とを自由に行き来しながら、未来と希望を信じて描いた短編集。 ジェンダー・アイデンティティの不確かさを自らに問いかける表題作「エディ、あるいはアシュリー」、第63回現代文学賞受賞作「相続」など8作品を収録。 --------- 避けようのない過酷な現実と、その先にある柔らかな希望……。 韓国ファンタジー界の旗手が織りなす物語のタペストリー8編。 --------- 【目次】 ■レオニー ■エディ、あるいはアシュリー ■海馬と扁桃体 ■正常人 ■木の追撃者 ドン・サパテロの冒険 ■へその唇、嚙みつく歯 ■相続 ■メイゼル ■あとがき ■訳者あとがき

ユーザーレビュー

  • エディ、あるいはアシュリー

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    過去と現在、希望と絶望、生と死など、相反するけれど切っても切れないものを描いている。
    人々のさまざまな苦悩は、容易には想像できないものもあった。自分が経験していないからといって社会に問題が無いことにはできない。自分には無い視点であったり、どういう意味だろう、どういう感覚だろうと探りながら読むのは刺激的な時間だった。
    現実的でありながら幻想的でもあって、何が起きるのか先が読めないところも良かった。共通して魂の話をしているのも興味深く、うわべではない心を浮かび上がらせている。そこにはあたたかくきらめく核となるものが眠っている……そんなイメージを持った。
    特に「海馬と扁桃体」は忘れられない作品になり

    0
    2025年09月02日
  • エディ、あるいはアシュリー

    Posted by ブクログ

    国籍不明な感じ。良い意味で「韓国文学っぽさ」がない。
    短編集だが、作品によってかなり色が違った。どれも新鮮で面白く読めたし、読後の余韻もあり、良質な読書体験だった。
    邦訳は今のところこの一冊?他の著書も読みたい!

    0
    2025年05月29日
  • 連理の枝

    Posted by ブクログ

    雨の日の帰り道、水しぶきをかけられた車に空き缶を蹴りつけたら見事に当たり、降りてきた男性と口論に。
    その男性が、入院中の向かいの部屋に検査入院してきて。

    韓国らしいなぁと感じる場面がちらほらあり、これは映像のが楽しめるかな。

    好きなのに、好きだと言えないってつらいですね。

    0
    2017年10月17日
  • 連理の枝

    Posted by ブクログ

    本棚の奥に眠っていた1冊。映画のノベライズ、というまさにそんな感じ。伊坂作品を見たあとからだからか、ちょっぴり物足りなかったです。でも最後の、エピローグはよかった。生まれ変わってもあなたを見つける、ていいなあ。彼に会いたくなりました。

    0
    2011年06月21日

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