前巻では巨大害獣に対しイルカ達は有効打を与えられていると思っていたのだけど、全然そんな事なかったわ…
むしろこちらの攻撃は全く通じないのに、相手の攻撃は好き放題に通じているという最悪に等しい状況だ…
それだけに状況を変える一手として飛び出したダスキンやローテンションを旨とするキヨハルが縦横無尽に暴れ始める様子は頼りがいが有ったよ
いや、それでもダスキンが巨大害獣ならぬ巨大怪獣になるシーンには度肝を抜かれたけども。スミレってダスキンの力を奪い取ったと初期は認識していたけど、そうではなく強大過ぎる力を共有しているが基本的にはスミレに所有権が有るという感じなんだろうか?
破壊規模は大き過ぎるがダスキンが優勢に事を運んでいた
だから気が抜けるようなあの一瞬、ローテンションなキヨハルが大慌てになったのはそれだけ不味い事態に直面していたからで
でも、だからってたった一撃であそこまでの破壊を作れてしまうものなんだ…。どうやらあれも破壊砲のようだし、改めてスミレが持つ力の凶悪さを見せつけられたような気がしたよ……
ただし、本当に凶悪だったのはスミレの中に眠る別の存在だね
エイリアンは何処から来て何処へ去ったのか、何故スミレは力を得たのか?その答えの一端のような破壊に次ぐ破壊でしたよ……
31話で描かれたように人類側が受けた傷はあまりに大きい。それだけに傷の原因となった破壊の原因や理由が何だったのか誰もが知りたがる
けれど、誰も状況を理解できていないというのが厄介だね。それでいて真実を知る者は登場しても真実を語らないのだから厄介さは度を超えている
ハヅキの「私達はいった何と戦っていたんですか?」との問いはこちらこそ知りたい話ですよ
他方で騒動の中心人物たるスミレの荒れっぷりが酷い…
元々彼女って正義感で戦っていたわけではなく、高い給金に釣られた金欲や誰かを助けたい平凡な救助欲で戦っていたようなものだった。スミレからすれば自分がトリガーとなる形で大災害が起きた状況は耐え難い
そんな彼女に対するアヤカの慰めはかなりの荒療治ではあったけど、この状況を経ても本質的には死にたくないと欲しているスミレが何をしたいのかという点を問い直させるものとはなっていたね
スミレは本人が思う以上に何も知らなかったし知ろうとしていなかった。そして皆を守れる力が有るのに力を恐れて中途半端にしか使いこなして居なかった
大き過ぎる破壊という罪を経た上で自分を「市ヶ谷スミレ」と名乗る彼女はようやくアイデンティティを定められたように思えるよ
さておき気になってしまうスミレの中身。それに迫るため室長は外道の所業をしてみせたね……
味方を騙して毒殺した上で対話出来るか不明なエイリアンとコンタクトを取ろうだなんてイカれている
なのに、それだけの事をして得られた情報は極僅か。エイリアンの口振りから推測できる部分はあるものの、判る事情なんて無い。ただ、スミレは変わらずスミレとして存在できると確認できた程度か
いわばこれからどうなろうとスミレ自身が何かしらの選択をしなければならない状況
と、スミレが自身を見つめ直すタイミングでとんでもない存在が登場したね。てか、第一話にて描かれたあの一枚絵ってネタ絵じゃなかったんだ…。てか、名字が阿良波々岐ってつまりはそういう事か…
2人の高次元ジャケット持ちが邂逅した。これはどう考えてもまともな事になりそうに無いね……