F・W・ニーチェの作品一覧
「F・W・ニーチェ」の「キリスト教は邪教です! 現代語訳『アンチクリスト』」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
- 作者をフォローする
- フォローすると、この作者の新刊が配信された際に、お知らせします。
無料マンガ・ラノベなど、豊富なラインナップで201万冊以上配信中!
「F・W・ニーチェ」の「キリスト教は邪教です! 現代語訳『アンチクリスト』」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
ビジネス・実用
Posted by ブクログ
★感想/考察
・私が思うに本書には「神は死んだ」の深掘りというか、その言葉の意味が集約されているように思える。そして、界隈でオススメされた鋭いニーチェ本ということもあり、やはり適菜氏の訳は読んでいて爽快だ。まるでニーチェと対話しているような感じであっという間に読破した。ニーチェの話しかけるような訳の仕方は読んでいて、楽しかった。
そもそも、「神が死んだ」はこうじゃないか
・物事に絶対的な価値観はない
・常に自分の頭で考えろ
・キリスト教は弱者を演じ、人々を先導するフリをしてあらゆる決め事で人類をがんじがらめにする。だから邪教なのであり、アンチクリストでいるべきだ。
私の弱い頭で少し考えた。世の中の法律や習慣、同調圧力なんかもそうだろう。あまり話すとルサンチマンや奴隷道徳に派生してしまうのでこの辺りで。
ともかく読んでいてハッとした点が多かった。
そして本書最後のニーチェの言葉「すべての価値を転換せよ!」この本を読み終えた方ならきっと何が最適解か分かるだろう。
★まとめ★
【第一章】
⚫︎間違いだらけのカントの哲学
→ニーチェがカントに言いたい事は簡単なこと。「道徳」とは、私たちの人生において私たちが作り出したものであると言うこと。そして私たちを守るものであり、私たちにとって必要なものでなければならないということ。決してそれ以外のものではない。
⚫︎真理とは「思い込み」に過ぎない。
→世界中どこの哲学者もそうだが、彼らの原型は僧侶である。
⚫︎本物の神様と偽物の神様
→キリスト教信者は、現実が辛いから逃げているに過ぎない。
→自信を持っている民族は自分たちの神を持っている、彼らが神を祀るのは自分たちの誇りのため。つまり自分たちの繁栄の条件や美徳を神に投影するということ。誇りを持っている民族は、犠牲を捧げるために神を必要とする。そして感謝する相手は実は自分自身なのだ。
→一言で「神」と言っても二通りあるわけである。一つは「権力への意思」があるもの、つまり民族の神々。そしてもう一つは「権力への無力」の神。そういう神は必ず一面的な善の神になる。これこそがキリスト教なのである。
→キリスト教の神に対する考え方は、この地球上にあるすべての神に対する考え方の中で最もくだらないものである。
【第二章】
⚫︎仏教の素晴らしいところ
→仏教の良いところは「問題は何か」と客観的に冷静に考える伝統を持っていること。これは仏教が何百年と続いた哲学運動の後に現れたものだからだろう。インドで仏教が誕生したときには「神」と言う考えは、既に教えの中から取り除かれていた。
だから仏教はキリスト教に比べれば、100倍位現実的。
⚫︎「聖書」が変えたイスラエルの歴史
→僧侶たちが「罪」を利用して暮らすためには「罪が犯される」ことが必要。僧侶たちは「神は悔い改めるものを許す」などと言っているが、それは要するに「自分たちに服従すれば許してやるよ」ということなのだろう。
(※ニーチェはエピクロスが嫌いなのかな)
【第三章】
⚫︎イエスの死を利用したパウロ
→「神はイエスを罪の許しのために犠牲として与えた」というとんでもないものだった。イエス本人がこれを聞いたらぶっ飛ぶだろう。
→パウロはイエスとは正反対のタイプで「憎しみの論理」の天才。パウロはイエスを含めてすべてを憎しみの犠牲にしていた。
【第四章】
⚫︎「新約聖書」を読むとき、私はいつも手袋をはめている。汚らしくて触りたくないから。
⚫︎科学はキリスト教の最大の敵
【第五章】
⚫︎信仰とは自分自身を見失うこと
⚫︎キリスト教は女を馬鹿にしている
→キリスト教では処女が妊娠するらしい。人類の誕生がキリスト教化されている。
【おわりに】
⚫︎すべての価値を転換せよ!
Posted by ブクログ
天才ニーチェによるキリスト教への挑戦。その名もまんまの『反キリスト教(Der Antichrist)』。
キリスト教の誕生まで歴史を遡り、仏教やイスラム教と比較し、数々の哲学者の言を引き…、徹底的に新約聖書の世界をこき下ろす!「キリスト教が世界をダメにする」「敵はキリスト教なり」が、最大の要点である。
敬虔なクリスチャンがこの本を読むとどんな反応を示すのだろうか。日本におけるキリスト教は「欧米で広まっているなんとなくいいもの」との認識が一般的だろう。そんな日本人に対して、「中身も見ないで『いいもの』なんて思うべきでない」、ニーチェはそう語りかけてくれている。
こんな本を翻訳したかった(笑)。
Posted by ブクログ
ニーチェの晩年の著作「アンチクリスト」を現代語にしたもの。
難しい哲学書かと思いきや、とても分かりやすく、また非常に引き込まれるスリリングな文体であった。
いわゆるニーチェの「キリスト教」批判であり、その矢は西洋の文明を作ってきた現実世界にはない「イデア」や「物自体」という概念を立てたプラトンやカントにも及ぶ。
キリスト教というのは弱者が復讐のためについた嘘によって成り立っている。
逆にニーチェは「マヌ法典」や仏教を高く評価する。
ニーチェが一貫して主張するのは「高貴に生きること」である。
意志の力を持つ自己を敬うことなのである。
ただしニーチェが批判したのは、イエス・キリストそのものや神の存在そのものでもない。
本来の神の姿を歪めたキリスト教の「神」を批判したのである。
Posted by ブクログ
ニーチェが狂人となる前の最後の著作で、ある意味集大成ともいえる『アンチクリスト』の現代語訳版。「現代語訳」という発想もさることながら、その訳のクオリティも素晴らしい。ニーチェを新書感覚で読めるなんて時代も変わった。ニーチェのアフォリズムをここまで噛み砕き、(おそらくではあるが)原文と意味を違えないというのは本当にすごい。もはやあの文体による圧力は感じず、ニーチェが近所の口うるさいオッサンに思えてきて親近感が沸き、言ってる事のとんでもなさもわかりやすい。ニーチェはキリスト教を、ルサンチマンから生まれた卑屈な宗教で人間を駄目な方に導く、としてさらに、キリスト教は真理と逆のこと(ウソ)しか言わない、とまで言う。平等主義を悪魔の思想と断じ、権利は不平等であるからこそ権利たりえ、全ての権利は「特権」だとする。キリスト教の反対概念としては、本能、真理、科学=女が挙げられた。