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  • 日本の電機産業はなぜ凋落したのか 体験的考察から見えた五つの大罪
    4.1
    1巻1,034円 (税込)
    かつて世界一の強さを誇った日本の製造業。 しかし、その代表格である電機産業に、もはやその面影はない。 なぜ日本の製造業はこんなにも衰退してしまったのか。 その原因を、父親がシャープの元副社長を務め、自身はTDKで記録メディア事業に従事し、日本とアメリカで勤務して業界の最盛期と凋落期を現場で見てきた著者が、世代と立場の違う親子の視点を絡めながら体験的に解き明かす電機産業版「失敗の本質」。 ひとつの事業の終焉を看取る過程で2度のリストラに遭い、日本とアメリカの企業を知る著者が、自らの反省もふまえて、日本企業への改革の提言も行なう。 この過ちは日本のどこの会社・組織でも起こり得る! ビジネスパーソン必読の書。 【主な内容】 第一章 誤認の罪 「デジタル化の本質」を見誤った日本の電機産業 第二章 慢心の罪 成功体験から抜け出せず、先行者の油断から後発の猛追を許す 第三章 困窮の罪 円高対応とインターネット・グローバリズムへの乗り遅れ、間違った“選択と集中”による悪循環 第四章 半端の罪 日本型経営の問題点――経営者、正規・非正規、ダイバーシティ、賃上げ、エンゲージメント――はなぜ改善できなかったのか 第五章 欠落の罪 人と組織を動かすビジョンを掲げられない経営者 第六章 提言 ダイバーシティと経営者の質の向上のためには

ユーザーレビュー

  • 日本の電機産業はなぜ凋落したのか 体験的考察から見えた五つの大罪

    Posted by ブクログ

    筆者は文章のプロではないと謙遜しつつも、技術屋でない人でもわかり易い文章で、電機産業の失われた30年を丁寧に綴られた。グローバル化が進み新興国の台頭・技術革新が進む中で、日本企業は真に理解すべきニーズを見誤り、過去の栄光に囚われ、安直に欧米流の集中と選択を進めてきた結果、従来の強みが失われつつある。確かに変化が激しいこのご時世に昔の企業風土は合わないが、社員のエンゲージメントを高める仕組みなど、適度に新しい企業文化も取り入れる必要性を日本企業は認識していくべきであると感じた。

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    2025年05月10日
  • 日本の電機産業はなぜ凋落したのか 体験的考察から見えた五つの大罪

    Posted by ブクログ

    財政出動と金融緩和が不徹底だったから日本は失われた30年になったと考えている人は是非、本書を読むべき。金融財政政策では電機産業の凋落はどうにもならなかったことが納得できよう。
    提言されている雇用規制の廃止に私は賛同するが、日本は与野党ともに家族的共同体の会社を理想とする政党しかいないので、実現は不可能だろう。

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    2024年01月21日
  • 日本の電機産業はなぜ凋落したのか 体験的考察から見えた五つの大罪

    Posted by ブクログ

    まだ読み終わってないが、「はじめに」から引き込まれる。私もリストラなど厳しい局面を体験した。年齢も近いので同じ時代を筆者がどう生きたのか興味がある。

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    2023年10月17日
  • 日本の電機産業はなぜ凋落したのか 体験的考察から見えた五つの大罪

    Posted by ブクログ

    世界に冠たる日本の電機産業。その凋落の原因を探る、シャープ、TDK父子2代の体験から考察した日本企業の失敗の本質。

    昭和から平成、日本の電機産業の衰退はあまりにも顕著。筆者とその父の体験に基づき本書は原因を五つの大罪にあるとする。誤認の罪、慢心の罪、困窮の罪、半端の罪、欠落の罪そして筆者の提言。

    ビジネス書はほぼ成功談というのが勝手な印象だが、本書は筆者が振り返る今となってはのターニングポイントを語る。世代は異なるが同じ時期にリアルタイムに生きていた自分にも身につまされる。

    直視したくない現実。日本はこの低迷から立ち上がる日は来るのだろうか。我々世代の大きな課題。

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    2023年05月23日
  • 日本の電機産業はなぜ凋落したのか 体験的考察から見えた五つの大罪

    Posted by ブクログ

    著者の言っていることは、業界が異なる私の実感とも一致する。最後の提言もおおむね同意できるが、まず最初にやるべきは経営者の評価でそのあとにセーフティネットの整備、規制の緩和と続かないと、これまた都合よく骨抜きにされた仕組みができあがりそうなので、もっとそこを強調した方がいいのではないかと思った。けっこう根源的なのは、日本人の議論の下手さなのではないだろうか。主張と人格を切り離すこと、(自分の考える)メリットとデメリットを挙げ、メリットが上回ると考える理由を提示すること、と、重要なのはこの二つだけなのではないか。そしてこれが出来ない故に、現実の評価と対応策の評価がまったく的を得ていないことが一番の

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    2023年03月02日

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