伊藤融の作品一覧
「伊藤融」の「インドの正体 「未来の大国」の虚と実」「第三極のリアリズム外交」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
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「伊藤融」の「インドの正体 「未来の大国」の虚と実」「第三極のリアリズム外交」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
ビジネス・実用
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Posted by ブクログ
標題にある「未来の大国」候補たるインドについて幅広い観点から書かれている。
インドは日本などと異なりどの国とも同盟関係を結ばないことを国是としている。このあたり日本人には分かりにくい。その上で米、中、ロとの関係を捉えることが必要。日本としてもインドとの関係を強化することが重要だが中、ロとの関係を強く持つこともインド側に取って重要なことなので困難が多い。
広い国土、中国を追い抜いて世界一となった人口、我々日本人が知る言葉「カースト」が生きている国...どう付き合うか難しい。
順調に経済が進展してゆけば日本のGNPを追い抜いて遥かに大きな額となるのは速い。そんな中での日本の立ち位置も難しい。
Posted by ブクログ
・ロシアは1971平和友好条約以来の長年のパートナー。常任理事国としてインドの不利益にならないよう投票してくれる信頼できる相手。ウクライナ戦争を機にインド国内の原油調達先はロシアが一位に。
→ウクライナ侵攻に関する決議は全て棄権
・最大の民主主義国?インドでは民主主義は生活を改善する手段ではなくそれ自体を目的として捉える傾向が強い。選挙の手続き、制度がしっかりしていれば自由や平等が達成されたかは問題にならない。
・過去は多数派の長期政権である国民会議派がムスリムを含めた少数派の意見も阻害しない「会議派システム」が主流だった。
・BJP(ガンジー暗殺犯を生んだヒンドゥ宗教団体が母体)の政権1998。当時は連立パートナーの力も強かったが、グジャラート州知事モディが強権的な政策で支持を得、2014選挙で大勝、BJPによる初の単独政権に。
・ムスリムが多数を占めるジャンムーカシミール州(中国、パキスタンとの係争地)の特別な地位と権限を剥奪、インド連邦への完全統合
・自由民主主義ランキング↓、法の支配指数↓
・モディ曰く「インドは独立よりもはるか前の古代から民主主義の文化的エートス」「民主主義にはさまざまな道がある」「民主主義の質は他国によってきめられるべきでない」
・クアッドは海洋国家としての同盟、半大陸国であるインドにはあまり響かない
・在印インド人は在外インド人はインドを支持していると上から目線だが、実際はインド系もインド国家を脅威と感じている温度差
・人口14億超、18歳未満が4億人もいる若い国、GDPは近々世界3位に
・人口の4割は一次産業だが識字率向上、工科大学で優秀な人材
・ソフトパワー‥ヨガ、カレー、ガンジー(ナショナリズム、スワデーシー運動のBJPとの親和性)
・米中のG2→米中印のG3に?2050年の軍事力は3位も米中に引けを取らない水準に
Posted by ブクログ
人口世界一で、IT人材も豊富、選挙による民主主義、経済成長の著しい国。一方で、カースト制度、人権弾圧、中国との国境問題を抱え、ロシアとの距離感など、まだまだ得体の知れない要素がある。特に、モディ首相の動向を見ると、日本や欧米諸国には理解出来ない行動が背景にある。
ただし、その背景には歴史的、地政学的理由があり、本書では丁寧に解説されている。インドがどこかの国のグループに属することが出来ない、誰の味方でも敵にもなることができない状況であることを、おぼろげに理解した。
単に一国の利益だけでなく、もう少し将来まで見据えた広い視点からも、独自路線にならざるを得ないのだろう。
モディ首相がどのようにこの大国を率いていくのか注目したい。宗教も言語も多様であり、世界的な影響力を持つモザイク国家の旗振りはさぞ難しいだろう。