草野碧の作品一覧
「草野碧」の「小学館世界J文学館 スピリット島から来た少女」「零から0へ」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
- 作者をフォローする
- フォローすると、この作者の新刊が配信された際に、お知らせします。
無料マンガ・ラノベなど、豊富なラインナップで200万冊以上配信中!
「草野碧」の「小学館世界J文学館 スピリット島から来た少女」「零から0へ」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
小説・文芸
Posted by ブクログ
戦時中、零戦や特攻機などの戦闘機を開発・設計していた技術者たちが、戦後、夢の超特急『新幹線』の研究開発を行い、実現させた実話を元に描かれた物語。
「自分が持っている技術を投じてつくった飛行機で、若いパイロットたちが死んでいった。大勢の人が亡くなってしまった」という悔いる気持ちから、「戦いを生み出さない美しくて安全な乗り物を作りたい」と、戦後復興と平和のために、新幹線開発に没頭する技術者達の想いが、心に沁み込み、伝わってきました。
その想いに共感し、一緒に「平和を運ぶ乗り物をつくりたい」と没頭する主人公・聡一の、未来に向かって前を向く姿が、なんだか胸をすっとしてくれるような、爽快で、明るい気持ちにさせてくれました。また、満州からの引き揚げの際に眼にした凄惨な光景のせいで、トラウマを抱えている同僚の寧子との恋愛も、初々しくて、二人で未来に向かっていく姿も気持ち良かったです。
新幹線の誕生にこんな実話があったのかと、心を打たれました。
3年前の夏、従弟の結婚式に出席するため、父親と妹家族と一緒に、新大阪から九州新幹線に乗りました。姪っ子二人が、初めての新幹線に凄く興奮していたのを思い出しました。みんなでお弁当を食べながら、そこには笑顔がいっぱいで、平和そのものでした。後悔に苛まれ、新幹線の開発に携われた方達の想いが、こうして報われています。私達はその想いを、引き継いで行かなければな・・・と思わされました。
コロナ禍が終息し、次に新幹線に乗る時は、平和を噛みしめたいと思います。そんな気持ちにさせてくれる1冊でした。