"ありえなさげな運命:宿命と成算と進化の未来”
めちゃ面白かった。良い原題ですねぇ。まあ起こらなさそうなデステニー(自分で切り開くというか、選択的な感じの運命)、フェイト(どうしようもない運命)、成算、それに進化の未来。わくわくするねぇ。5年ほど前の書籍なので、研究系としてはちょっと古いような感じを...続きを読む受ける方も多いと思うが、なんちゅうても163年前の『種の起源』がまだ現役なので、名著に新旧はないと思う(分野と題材によりけりか)。ロソス博士はネイチャーやサイエンス連発の世界トップレベルの有名研究者。ここんところ進化生命学の文献やら書籍を読んでいたので、其の中でもかなり読み物として面白かった。ロソス博士の冒険譚的な面白さ。グールドの”Wonderful life : the Burgess Shale and the nature of history”が、リファレンスでめちゃ出てくるので、未読の人は読んでおくと、さらにわかりみが深くなると思います。という、私もめちゃくそ昔に読んだので、再読せねばと思う。
研究の手法やら結果だけでなく、その時に起こったプチエピソードや、別の話や、いろんなアドベンチャーや失敗なども盛り込まれていて、臨場感がある。もちろんアノール(爬虫類)やグッピーだけでなく、色々な別の研究者の仕事やらも平易な言葉で説明され、理解が深まる。ハエはやっぱり進化実験の王道っぽく感じるねぇ(旧人類なので、笑)。
運命と偶然、人の誕生は不可避だったのかっ?!これからもまだまだ掘りどころの多い、よみごたえのある分野だと思います。