作品一覧

  • その悩み、カントだったら、こう言うね。
    4.0
    1巻1,980円 (税込)
    人間は倫理なしには生きられない 正直者はバカを見る? 結果がすべては本当か? 悪とはなにか?──リアルな問いを自分の頭で考えてみよう。日常の悩みに答える前半部と、学問上の疑問に答える後半部の二部構成でおくる、Q&A式・カント倫理学への招待状。 装画:佐野裕一、本文イラスト:秋元康隆、ブックデザイン:小川純(オガワデザイン) 【目次】 はじめに 第一部 日常生活での悩み  悩み① 私嫌われているみたい  悩み② 仕事ができない  悩み③ 論理的になりたい  悩み④ これは偽善なのか  悩み⑤ 自分の欲深さがイヤ  悩み⑥ もっと自由がほしい  悩み⑦ 「結果がすべて」は本当か  悩み⑧ 「やさしさ」とは?  悩み⑨  自分と他人を比較してしまう、ねたんでしまう  悩み⑩ 他人を利用するつもりなどないのに  悩み⑪ パートナーに不満  悩み⑫ 正直者はバカを見る?  悩み⑬ 学問をする意味  悩み⑭ 批判ばかりする人  悩み⑮ 論破できるようになりたい  悩み⑯ 倫理学を学ぶ意味  第一部のまとめ エピクテトスとの類似性 第二部 学問レベルの疑問  疑問① すべての行為は道徳的善か悪のどちらかなのか?  疑問② 理由もなく命令するのか?  疑問③ 行為の結果について考慮する必要はないのか?  疑問④ 完全義務と不完全義務とは?  疑問⑤ 自殺や嘘の格率が普遍化された場合、矛盾が生じるのでは?  疑問⑥ どうすべきかについて、やはり「答え」「正解」があるのでは?  疑問⑦ 自殺や嘘はすべて「目的の定式」によって禁止されるのでは?  疑問⑧ 格率が変化しないとすると、可変的な状況に対応しきれないのでは?  疑問⑨ 「絶対的」「普遍的」をどのように理解するか?  疑問⑩ 就いてはならない職業というものがあるのか?  疑問⑪ 無意識に道徳法則に従えるのはよいことでは?  疑問⑫ 他者を遠ざけることにならないか?  疑問⑬ 弱さと不純とは?  疑問⑭ 根本悪とは? 人間は生来悪とは?  疑問⑮ 意志はあるもののできないこともあるのでは?  疑問⑯ 悪への自由とは?  第二部のまとめ これはカント倫理学なのか? あとがきと、最後に伝えたいこと 参考文献 著者:秋元康隆(あきもと・やすたか) 1978年生まれ。高校卒業後に一般企業に就職するも、同じ作業の繰り返しの日々から、生まれてきたことの意味や目的について考えるようになる。本格的に倫理学を学ぶことを決意して退職。予備校通いを経て、日本大学哲学科に入学。カント研究所の所在地であるトリア大学(Universität Trier)において、カント協会会長であるBernd Dörflinger教授のもと、博士号取得。その後も同大に残り、哲学科や日本学科で教鞭を執るなどして現在に至る。ドイツ在住。主な著作は『意志の倫理学――カントに学ぶ善への勇気』(月曜社)、『いまを生きるカント倫理学』(集英社新書)、『人間関係の悩みがなくなる カントのヒント』(ワニブックスPLUS新書)。
  • 人間関係の悩みがなくなる カントのヒント
    4.0
    ここ数年の日本は、物価上昇をはじめとするさまざまな社会状況の変化もあり、家族、会社、友人などの人間関係がギスギスしがちという人が少なくないと思います。 そんな状況でも生き抜かなければならない、でもやっぱりちょっとしんどいと感じている私たちには、心理学や精神医学ではなく、ドイツの哲学者・カントが遺した言葉が効くかもしれません! 本書は、哲学の本場・ドイツで研究を行っている著者が、膨大な数のカントの名言を厳選。 哲学は難しそうと感じる方にもわかりやすく解説します。 カントからヒントをもらって、心穏やかな日々を手に入れましょう!!
  • いまを生きるカント倫理学
    4.1
    この現代社会、いったい何が善くて何が悪いのか? カントだったらこう考える――。 さまざまなテクノロジーの発達も手伝い、善悪の基準がますます曖昧となっている現代社会。 ビジネス、道徳教育、生殖・医療、環境問題、AI、差別問題……。 現代社会で巻き起こるあらゆる倫理的な問題について、私たちはどう判断すればよいのか。 その答えは「カント」にある。 哲学・倫理学における重要な古典としてつねに参照され続ける一方、難解と評されることの多いカントだが、本場ドイツでカント倫理学の博士号を取得した著者が、限界までやさしくかみ砕いて解説。 その上で、現代を生きる私たちが「使える」実践的な倫理として提示する一冊。

ユーザーレビュー

  • 人間関係の悩みがなくなる カントのヒント

    Posted by ブクログ

    カント ハードル高いと思ってだけど、平易な言葉で少し身近に感じられた。 自分の理性軸を持って、他人と比較するのでは無く自分の頭で考え決断し、行動する。理性軸は独りよがりでは無く公的にも、耐えられるもの。
    道徳的善し悪しと結果の善し悪しは別物であり、別個に評価すべきもの
    プロセスの評価が大切だとつくづく感じる。

    0
    2025年07月02日
  • その悩み、カントだったら、こう言うね。

    Posted by ブクログ

    「お悩み相談」のかたちをとったカント解釈/倫理学論争。野心的かつ論争的でおもしろい。最後は「体を動かしましょう」。

    0
    2025年04月22日
  • いまを生きるカント倫理学

    Posted by ブクログ

    今、日本国と日本人にかけているものがあるとすれば、真っ先に上げるべきは倫理であると言える。日本人にはどうも近代における倫理がインストールされていないようだ。成田悠輔なる人物の言動がよく表している。彼のように著しく倫理に悖る人間が公共で発言し、且つ政府委員として公共政策に関わるなど、彼個人が倫理に悖るだけでなく、日本国の社会全体が倫理を欠いている。
    これは本著の中でも取り上げられているが、日本の学校教育の中で、倫理についての教育が成されていないことが非常に大きい。「道徳」と名のついた教化はあるが、実際には愛国教育(それも間違った形の)であり、倫理は教えていないのである。これでは日本人には倫理はイ

    0
    2023年01月25日
  • いまを生きるカント倫理学

    Posted by ブクログ

    カント倫理学における基本的な思想の骨格を示した上で、それをビジネス倫理、道徳教育、生殖・医療倫理、環境倫理、AI倫理、差別に関わる倫理といった個別テーマに応用しながら、さらに深く解説しています。倫理学を人生における「実学」にする。そんな力のある一冊ですね。関連して、作品の読者や関係者だけでなく、倫理学研究者にあてた「あとがき」にも注目です。

    0
    2022年10月23日
  • いまを生きるカント倫理学

    Posted by ブクログ

    不十分に見える所があっても、初学者相手の新書なので広く浅くなるのはやむを得ないこと。細かな点を論難するよりも、著者が研究するカントの理論を自らの生き方に反映させていること(←この時点でかなり稀有なのでは?)、そして、その理論と実践の結びつきにいて一般の読者に分かる形で説明しようとしている(←さらに稀有、というか他に誰かいるのか?)点を評価すべき著作なのだと思う。

    0
    2022年08月16日

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