タナフレンチの作品一覧

「タナフレンチ」の「捜索者」ほか、ユーザーレビューをお届けします!

作品一覧

  • 捜索者

    Posted by ブクログ

    長編小説特有のずっしりした読後感。アメリカで長年警察官だった男が、都会ぐらしや警察の闇に疲れ、アイルランドの辺鄙な田舎へ引っ越す。何十年も放置されていた家屋を修繕し、少しずつ近隣住民に溶け込んでいく。ある日、村民から除け者にされている家の子供からの、妙な依頼を引き受けたことがきっかけで、不穏なことが起こり始める。元警察官の勘と知識で取り組んでいくが、事態は想像よりずっと深刻だった、、、。田舎暮らしで起こる住民との交流(良くも悪くも)、悪気のなさが引き起こす好ましくない事態、独特の倫理観など、どこにでもあるちょっとした違和感が重なる重たいストーリー。ゆっくり時間をかけて読む一冊。

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    2024年07月18日
  • 捜索者

    Posted by ブクログ

    『本の雑誌』で絶賛されてたのと、物語の舞台がアイルランドだと言うのが気になって取り寄せ読んでみたところ、なるほどなるほど。シカゴで長年警察官だったのを辞め当地に移住してきた主人公をはじめ、登場人物のキャラクター設定(動物含む)がすごく効いてる。文庫本としてはギョッとする厚みだけれど読み始めたらページを捲る手が止まらず一気読み。

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    2022年11月15日
  • 捜索者

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    捜索者

    職を捨て、妻子とも別れて、一人でアイルランドの片田舎にある廃墟同然の家に越してきた、元アmリカの警察官カル。
    廃墟同然の家をDIYで修繕しつつ、大自然の中で静かに暮らす第二の人生を模索実践していく中で、カルは見張られているような違和感に気づく。気配の正体はみすぼらしい格好をした13歳の子供トレイ。
    次第に距離めDIYを手伝うまでになったトレイは、ある日カルに「兄貴を探してほしい」と依頼する。

    幸せとは決して言えない境遇に育ったゆえに、少々ヒネてる子供に大工仕事や家事を通じて、人生を教えるパターンは大好きな小説「初秋」リスペクトである(あとがきにも書かれている)。

    もちろん…

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    2022年10月27日
  • 捜索者

    Posted by ブクログ

     タナ・フレンチを初読。アメリカ生まれのアイルランド在住の女流作家。ダブリン警察殺人課のシリーズ作品が主流なのだそうだが、未訳も多く、ぼくは読んでいない。本作は捜査小説というよりも、ヒューマンな色合いと、文明論、人生の深みといった本質部分を突いた完全独立作品である。

     シカゴ警察を退職し、家族と別れ、人生を取り戻すためにアイルランドの片田舎に独り移住したカル。古い建物を修復しつつ、生活を再建させようとしていた彼は、頭を剃り上げた子どもトレイと出会い、その行方不明となった兄の捜索を出来る範囲でとの条件で引き受ける。

     大都会シカゴから、大自然の真っただ中にある閑散とした小村への移住。広漠たる

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    2022年08月16日
  • 捜索者

    Posted by ブクログ

    登場人物が丁寧に描かれ、アイルランドの村の自然と共に静謐な筆致で物語が語られていく。穏やかな中にも謎と伏線は張られ解き明かされていく、その過程にも無理がなく、好感。

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    2022年06月16日

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