作品一覧

  • 本屋という仕事
    4.1
    1巻1,870円 (税込)
    本屋は焚き火である――本と人が集い、直接触れあえる場所、本屋。なぜ人は敢えて本屋をたずねるのか。書店員は仕事に何を求め、自分の個性をどう生かし、どんな仕事をつくっているのか。本屋という仕事から見える、新しい働き方の形。 ▼本文「序」より  この企画をすすめるにあたり、最初、脳裏に浮かんだのが、定有堂書店の奈良さんの言葉でした。私が定有堂書店でお話を伺っていて印象的だったのは、「本屋は焚き火である」というお話でした。  一冊一冊の本には、それぞれ著者の熱がこめられていて、それがまるで焚き火のように読者を温めている。焚き火は暖かいからまわりに人が集まってきますが、みんなが火にあたりに来るだけではいつか消えてしまいます。でも、来る人がそれぞれ薪を一本ずつ置いていけば、火は燃えつづけることができるのだと奈良さんに教えていただきました。私たち本屋は本を並べることで、読者は本を買うことでお互いを支えつづけています。私は奈良さんの言葉を聞いて、はじめて自分の仕事を通して何か世の中の役に立っているのかもしれないと実感することができました。  私たちの生きている世界は、私たちが積み重ねてきた仕事の上に成り立っています。私たちが住む家も、着る服も、食事も、誰かの仕事の結果です。私たちは生きている時間の大半をそれぞれの仕事に費やしています。だから、良い仕事をすることは、より善く生きることと密接につながっています。私は本屋で働いているので本が中心ですが、本屋の仕事について改めてもっと深く知りたくなりました。尊敬する書店員の方たちは、なぜ本屋を選んだのか。働くことを通してどんな価値を生みだしてきたのか。本への愛憎。本棚の耕し方。お客様との対話。お店を成り立たせるためのマネジメントについて、書店員の先輩方にたずねてみることはきっと、ほかの職業にも通底する本質的な問いだと信じています。
  • 千年の読書:人生を変える本との出会い
    4.3
    1巻1,980円 (税込)
    ◆推薦コメント◆ 読書を愛する人は、本について語り合うのも大好きだ。三砂さんと一緒に喫茶店に行き、いろんな話をしたくなった。 ――佐渡島庸平(株式会社コルク代表取締役) 本と実人生は、こんなにも近い。ひりひりするような切実と熱に驚かされた。 ――平松洋子(エッセイスト) 三砂さんの読書遍歴と思考を辿りながら、みるみると自分の生きるこの瞬間が愛おしくなりました。 輝く命の連なりのなかで、僕も本を読み、言葉をつづりたい。そういう思いでいっぱいです。 ――後藤正文(ミュージシャン) ◆内容紹介◆ 「シェイクスピアはマーロウがいなかったら、マーロウはチョーサーがいなかったら、チョーサーは無名の詩人たちが道を拓き、生のままの粗野な言葉づかいを直していなかったら書けなかった」―ヴァージニア・ウルフ 私たちが何気なく本屋で手に取る一冊は、実は人類の悠久の歴史と地下水脈のようにつながっています。 そして私たちが千年前に書かれた『源氏物語』に共感したり感動したりできるのは、「本」というメディアが存在するからです。 本には人の人生を変えるほどの力があります。俳優を目指していた著者の友人は、サン・テグジュペリの『夜間飛行』を読み、パイロットになることを決意しました。 本書は、人気イベント兼冊子「読書の学校」発起人であり、梅田 蔦屋書店で人文コンシェルジュを務める書店員・三砂慶明氏による、とてもパーソナルで、それゆえに普遍的な、本をめぐる考察。 なぜ、本には人生を変えるほどの大きな力があるのか。 そしてどうしたらそんな本に出会うことができるのか――。 雑誌「サンガジャパン」に2016年から5年間連載した内容を凝縮し、さらに大幅に加筆しました。 「生きづらさ」「働き方」「お金」「食」「幸福」「死」といったテーマで各章を構成。 250冊を超える古今東西のおもしろい本を縦横無尽に紹介する読書エッセイ。 本を通した世界の見方、そして「人生を変える一冊」に巡り合うためのヒントを紹介します。

ユーザーレビュー

  • 千年の読書:人生を変える本との出会い

    Posted by ブクログ

    なぜ読書に惹かれるのか、朧げながら、共感すること多数。読書を通じて知らないことに触れる。歴史や宇宙など体験できないことを仮想体験する。真実や大切なことが何かを考え直す。なんでも鵜呑みにしない批判的思考を実践する。読書は他人の頭の中の運動会に外から参加することと皮肉を行った人がいたが、それでも参加してみないとわからないこともある。本書で取り上げられていた本から、新たに読みたい本を見つけることができた。これも読書の良いところ。

    0
    2025年06月13日
  • 千年の読書:人生を変える本との出会い

    Posted by ブクログ

    『千年の読書』 三砂慶明著

    ①テーマ別の選書 ★★★★★★
    ※お金、死など。
    ②著者の魅力   ★★★★★
    ③本好きの世界 ★★★★★
     ------------
    【購読動機】
    読者レビューがきっかけです。
    レビューのなかに「読んでみたい1冊がちりばめられている」「本を読みたくなる理由がすっきり解釈できた」という内容がありました。
    本だけを題材にした書籍を手にしたのは、これがはじめてです。
     ------------
    【著書の魅力】
    ①タイトルの魅力
    「千年の読書」。
    このタイトルだけで、なにかな? なんで千年なのか?という好奇心がそそられませんか?

    ②選書の魅力
    著者がテーマ別に選書して

    0
    2024年05月22日
  • 千年の読書:人生を変える本との出会い

    Posted by ブクログ

     書店員としての経歴のある筆者の読書にまつわるエッセイである。豊富な読書量に圧倒されるが、それよりもそれぞれの作品を自分の言葉で捉え直し、人生の中で活用していることがよく分かる。読書家として理想の姿を見せてもらった気がする。

    0
    2024年05月05日
  • 千年の読書:人生を変える本との出会い

    Posted by ブクログ

    千年前、源氏物語の続きが読みたくて読みたくて気もそぞろ、何も手につかないくらいになり、読むことを心待ちにしていた人がいた。
    読書とは第一に、読んでいる精神の駆動そのもの。
    最も困難な状況でこそ読書は大きな力を発揮する。

    そうそう!そうやねん!これが言いたかってん!読書の良さってこれなのよ!
    何度も頷き共感し、感動しながら夢中で読み進めました。
    紹介されている本、全てが魅力的。全部読みたい笑
    読書とは文字を追って読むということというより、読んだ自分の心の動きを感じること。響いた気持ちを体に染み付かせていくことの喜びなんだなと。
    読書している時のあの快感は、自分で自分の心の響きに感動してるってこ

    0
    2024年02月24日
  • 千年の読書:人生を変える本との出会い

    Posted by ブクログ

    本を開くだけで本屋さんにいる気分になれる。

    私はとある本屋さんが好きで、多い時は週に4日くらい通ってたことがある。その本屋さんに行くと、今自分にかけてほしい言葉がタイトルにあったり、今どんなことが流行っているのかが分かったり、店員さんが訪れた人のことを考えて丁寧に選書してくれているんだなぁと思う。

    この本はまさに本の中の本屋さんで、今これを手に取った人がどんな言葉がほしいかを分かってくれている感じがした。

    上手くまとめられないけど、、
    本を読むとこんなに人生が豊かになるんだって気づかしてくれる本屋さんみたいな本でした。

    0
    2024年02月20日

新規会員限定 70%OFFクーポンプレゼント!