2020年までプロ野球の審判として2000試合以上もの試合の審判をした著者がグラウンド上での選手の姿や審判としての苦悩などを書いた一冊。
ファンよりも近いグラウンドの中で試合を見ている審判の方の本音を本書で知ることができて楽しみながら読めました。
一つのプレイや投球の判断の難しさやプロの技術の高さ
...続きを読む、選手のこだわりなどグラウンドでしかわからないことがたくさん書かれており参考になりました。
また、投手における球離れの遅さやキャッチャーのそれぞれの人の戦術の違い、バッティングの打球音や見極めなど有名選手の技術の裏付けとなるエピソードも興味深く読むことができました。
そして、長嶋、野村、星野といった名監督と審判とのエピソードも個性があって面白いと感じました。
守備位置と審判の立ち位置の関係や香水をつける習慣ができたことやクロスプレーを嫌がる審判の方の本音などグラウンドの上でしかわからないこともたくさんありました。
また、著者が思う日本人メジャーリーガーの成功の秘訣もなるほどと思いました。
本書を読んでプロ野球の新しい視点を知るとともに審判の方のプライドや苦悩を知ることができ、野球の違った見方や楽しさも感じることができた一冊でした。