岩田文昭の作品一覧
「岩田文昭」の「嘉村礒多集」「教行信証の哲学」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
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「岩田文昭」の「嘉村礒多集」「教行信証の哲学」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
ビジネス・実用
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Posted by ブクログ
周囲のお薦めで読んでみたけれど、これが専門外の方が書いたのかと思うくらいまとまっていて深みのある内容だった。
初期仏教からの流れで七高僧、そして法然上人、そのお弟子たち、そして親鸞聖人、果ては近代真宗についても触れられる壮大かつ丁寧な内容であった。
親鸞聖人の部分については、これはいろんな見方が出るところかなと思うが、それは自分が真宗中心だからそう感じるのかなとも思う。
物語でしか分からないわたしたちという大きなテーマがある。そうだなと感じる。ただ、物語のその向こうを感じていくことをしたいのだよ!!ということもある。物語でこれでいいではない。そういうことも思わされた。
これが大正解!ということではないけれども、まさにきれいな概略となっているのではないだろうか。あっという間に読めた。
一度俯瞰して浄土教を見てみるためにもお薦め。
Posted by ブクログ
私小説ファンにとって嘉村礒多は特別な名前である。明治30年山口県に生まれ、昭和8年36歳で短い生涯を終えた。発表された作品は少ないが、死後90年以上が経ってもこうして作品集が編まれて世に出ている。「私小説の極北」と言われ、近代日本文学史に必ず登場するのがこの作家である。
誠実に、赤裸々に自己を描く。時に露悪的になることも厭わず、愚直なまでに内面を掘り下げることが、文学者の目指すべきところだという信念がかつて存在した。その信念は時に宗教的な高みに達する。嘉村の文学はその好個な例である。
このたび「業苦」と「崖の下」を再読した。また、彼が師と仰ぐ安倍能成、近角常観宛の書簡を初めて読んだ。嘉村の倫理観の核には仏教的な求道精神があることがわかった。
Posted by ブクログ
一般的な浄土教や浄土思想の概説書というよりは、あとがきで筆者の記述があるとおり、ポール・リクールを代表とする「物語論」に立脚して、浄土教や浄土思想の変遷をまとめている点が本書の特徴だと思う。
ただ、概説書としての役目も果たせている内容かと思う。「物語論」や浄土思想の詳細について知識がないまま読み始めても、十分な脚注があるためストレスなく最後まで読みきることができた。
第六章の近角常観に関する記述については、筆者が近年力を入れている研究テーマとのことだが、浄土教そのものについては、筆者の専門ではないようだ。
本筋とはあまり関係ないメモ:
霊的体験を主張の根幹とする姿勢ついては、個人的にあまり説得力を感じない。しかし、終章で触れられた、東日本大震災の際の宗教家たちの活動に関する記述を読んでみて、想像もできないような困難に直面したとき、霊的体験を否定するような科学的な思考傾向を浸透して、宗教が安らぎや救いを与えてくれるのかもしれないと思った。
本書にも記載のあるとおり、宗教的な物語による救済なのか、自己治癒力による克服なのかを厳密に判断することは大変難しいが、もし自分がそのような状況に置かれたとき、自分自身の「物語」として宗教が大きな意味をなす可能性はあるかもしれない。