森望の作品一覧
「森望」の「老いと寿のはざまで ―人生百年の健やかを考えるヒント―」「寿命遺伝子 なぜ老いるのか 何が長寿を導くのか」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
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「森望」の「老いと寿のはざまで ―人生百年の健やかを考えるヒント―」「寿命遺伝子 なぜ老いるのか 何が長寿を導くのか」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
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小説・文芸
Posted by ブクログ
いま日本は超高齢化社会とも人生百年時代ともいわれる。アンチエイジング、脳トレ、健康食、サプリメント。書店には数々の健康指南書に加えて、老化研究の解説書も多い。中には「老化は病気である」とするものもある。しかし、老化は病気ではない。老化が病気であれば、すべての老人が病人になってしまう。決してそうではない。サーチュインやラパマイシンだけで老化を克服できるわけではないし、それだけで老化のすべてが見通せるわけでもない。いかに長寿化サプリを追いかけても、老いの幸せは別のところにある。健康長寿を願うのはいい。しかし、目先のアンチエイジングに翻弄されずに、人生を大きくとらえて、身体の健康だけでなく、意識や脳の健康も含めて、人生百年時代の老いの幸せを「自分の頭で」考えてみよう。こうすれば老いは防げるとか、こうすれば長寿になるとか、ある意味では短絡的な結論はない。しかし、最新の老化研究をベースにしながらも、その詳細には立ち入らず、健康を身体面だけでなく、脳を含めた精神性や人生を俯瞰した大きな捉え方をする中で、脳内思考を一歩深める、自分で自分の脳を活性化する、そんな「考えるヒント」は満載。著者はすでに定年を迎え、古希も近い。若い時から老化研究者だったが、それがいつのまにか真の老化研究者になった。そして、老化脳研究を続けてきた脳が、いま完全に老化脳になっている。これは人生百年の健やかを探る、老化脳による老化脳のための至極のエッセイ集。【目次】
第1章 共に生きる 第2章 ひとすじの道
第3章 天の川 第4章 脳ありてこそ悩める
第5章 老いと寿のはざまで
第6章 脳からのアンチエイジング
Posted by ブクログ
寿命遺伝子、そんなものがあるのだろうか?
そんな疑念のもと、本書を読み始めた。
化学が苦手な人には挫折間違いない構成であるが、延々と続く解説や続々と登場する遺伝子名称に辟易することなく、遺伝子探索のドラマと見れば、醍醐味が感じられる。DNAの末端には、'テロメア'と呼ばれる部分があるが、細胞分裂のたびに、その長さが短縮されていき、遂には分裂が止まる。これが細胞の老化。体の各所でこの変化が起きているという事実。ヒトゲノムの解読の結果、人間の遺伝子数は3万個程度あることがわかったが、線虫やショウジョウバエでも2万数千個あり、大差がないという驚くべき事実。知性の仕組みの謎は深まる。
このことより、実験のし易さから、これらのモデル生物を使って進めた結果、わずか12種の遺伝子が寿命に影響を与えることを突き止めた。その努力の傾注は凄い。遺伝子が変異(機能が抑制)することで寿命が延びる'老化遺伝子'、逆に変異することで寿命が縮まる'長寿遺伝子'。この変異のスイッチに個人差や生活習慣が関わってくる。分子レベルの話からストンと落ちてくる繋がりに納得感が得られ、生活態度を再考させられた。