前著「ペルシア帝国と小アジア」を読んだ感想として、アケメネス朝ペルシアのところを掘り下げて欲しいな、と思っていました。
史上初の大帝国であるアケメネス朝ペルシアの建国から滅亡まで、丁寧に異説があるものは注釈や解説を入れて触れており、とても分かりやすかったです。裏の帯の「王たちの華麗なる統治と滅びへ
...続きを読むの晩鐘」もかっこいいではないですか。
ま、人によって何が面白いんだ、と思うでしょうけど、とにかく自分はこの時代が好きなので、いつもより時間をかけてじっくり読み、至福の時でした。はい。
特に、一般的な世界史の授業で習うのはギリシャ史観ベースのものですが、ペルシアの文脈に沿ってペルシア史を解釈するという論調もGood。
本書は2020年の後半にコロナ禍の中、籠って作業し、書いているうちに現地調査に行きたくなった、とのことですので、是非、現地調査の新しい知見を入れ、次回作をお願いしたいなと、期待を込めて閉じました。