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「小関隆」の「イギリス1960年代 ビートルズからサッチャーへ」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
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「小関隆」の「イギリス1960年代 ビートルズからサッチャーへ」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
Posted by ブクログ
1960年代を舞台にビートルズのブレイクがマーガレット・サッチャーの登場の下地をつくったという、一瞬、エッ?な論考です。しかし、このロジックは一度、体験したことがあるような気がします。それはミチコ・カクタニの「真実の終わり」で語られていたポストモダンの多元化した文化を許容する社会の実現がトランプ主義を生んだ、という論です。本書をそのイギリス版として受け取りました。第二次世界大戦後のベビーブーマーを主役とした豊かな社会がスウィンギングロンドンというポップカルチャーの時代を作り出し、そのシンボルであるビートルズ革命によって社会より個人を大切にする個人主義の時代を生み出し、それを許容する社会と、その
Posted by ブクログ
イギリス・アイルランド史の専門家による1960年代論。前半ではビートルズを中心とする文化革命とこれらに寛容な「許容する社会」、後半では「許容」に対する反発として台頭したモラリズムが紹介される。
個人的には、『チャタレイ夫人の恋人』からロックまで新たな動きを何でもかんでも繰り返し批判し、「モラリズムおばさん」として名をはせたメアリ・ホワイトハウスの活動がもっとも興味を惹かれた。そして、ホワイトハウスに代表されるモラリズムの支持も得て誕生したのが、サッチャー政権という流れになる(結局、伝統的モラルへの回帰よりも新自由主義的経済改革を優先するサッチャーは、モラリストの期待を裏切ったのであるが)。
Posted by ブクログ
イギリスは1960年代物質的豊かさが大衆にまで一通り行き渡った事もあり、文化革命とも呼びうる動きが起きた。その象徴はビートルズであり、007であり、ヴィダル・サスーンであった。
一方では大衆文化の拡大は個人主義的思考、そしてその思考を許容する社会を生み出し、それまでのイギリスでは生まれるべくもなかった女性首相サッチャーがやがて誕生する土台となった。
というのが一言あらすじになると思うのだが、他の方も書かれる通り、この本の中で最もインパクトがあったのは「モラリズムのクルセイダー」メアリ・ホワイトハウス。同時代のイギリスに住んでいたら一も二もなく毛嫌いしていたはずだが、このおばちゃんの言動はと