作品一覧

  • 「反復帰論」を再び読む
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    1巻1,650円 (税込)
    戦後アメリカの施政権下から日本に「復帰」する前の沖縄で1970年に誕生した、「反復帰論」の原点を知る本。日本への復帰運動の奔流の中、「反復帰論」は米軍基地を残したままの「復帰」を見つめ、沖縄が心情的に日本を「祖国」として希求することを拒否し、沖縄の真の自立とは何かを問いかけた。最初に「反復帰論」が登場した雑誌『新沖縄文学』(沖縄タイムス社)から8編の論文を再収録。誕生の背景と現代的意味の解説を2編収録した。筆者は大城立裕、珊瑚太郎(牧港篤三)、新川明、仲宗根勇、大江健三郎、池沢聡(岡本恵徳)、比屋根照夫、谷川健一。解説は小松寛、仲里効。
  • 四天王寺の鷹 謎の秦氏と物部氏を追って
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    四天王寺は聖徳太子を祀って建立されたが、なぜか政敵の物部守屋も祀っている。守屋が化身した鷹を追って、秦氏、金属民、良弁と大仏、放浪芸能民と猿楽の謎を解く、谷川民俗学の到達点。
  • 神に追われて 沖縄の憑依民俗学
    4.0
    沖縄で神に取り憑かれた人をカンカカリアという。それはどこまでも神が追いかけてきて解放されない厳しい神懸かりだ。沖縄民俗学の権威が実地に取材した異色の新潮社ノンフィクション、初めての文庫化。
  • 埋もれた日本地図
    値引きあり
    3.0
    「現地はつねに文献以上の何物かをもっている。しかし問いがなければ、現地は何も答えてくれない」。沖縄・八重山諸島から九州、大和、紀伊、関東、東北…… 日本各地を旅し、森かげや海のほとりに息づく、いにしえから百年千年つづいてきたものを、ひとびとの生き方のうちに見る。個々の事象の羅列では見えない、習俗の背後の全体性を、他界観や宇宙観ごと考えながら、ていねいに掘り起こす。「中央の高級社会だけにあると信じられてきた優雅さや高貴さや幽玄は、すべて庶民の生き方の中にこそある」。「日本の歴史」には載らない、名もなき生者と死者たちの生きた場所から、現在にも連なる精神史をひもとく、谷川民俗学の真髄。 本書の原本は『埋もれた日本地図』(筑摩書房、1972年)です。 【目次】 1 埋もれた日本地図 大王崎紀行 八重山民謡誌 由布島由来記 月夜の愛の歌 関東地方に遺る古代朝鮮の文化 追分宿の女たち 庶民遺文抄 下北半島紀行 獅子島の若者たち 白鳥伝説を訪ねて 霧島山麓のカヤカベ信仰 2 琉球の宇宙観と他界観 太陽の洞窟――琉球の宇宙観 あかるい冥府――琉球の他界観 沖縄の日本兵

ユーザーレビュー

  • 神に追われて 沖縄の憑依民俗学

    Posted by ブクログ

    比較神話学視点でとても刺激的であった。私が住んでいた島の、とても身近でとても遠い世界の話。"ミヤコ"と"グショウ"はカメラフィルムのネガポジ反転のような距離感なのかもしれない。

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    2022年08月25日
  • 神に追われて 沖縄の憑依民俗学

    Posted by ブクログ

    根間カナに突然神が乗った。宮古の根、先祖の根を掘り起こせと神は命じる。
    カナは狂気のごとく「ウタキ」を経巡るが、神の苛烈な試練は止まらない。


    沖縄の巫女(カンカカリヤ・シャーマン)の体験を記録したノンフィクション。
    ちなみにストーリー紹介のウタキは「御嶽」で、沖縄・琉球地方の聖地の総称の事です。
    ノンフィクションとはいいつつ、雰囲気は小説のようで、分析などを挟まず、淡々と巫女たちの体験を語っていくスタイル。うちなーぐちが頻繁に登場するほかは読みやすいです。

    神に憑かれたものは、唐突に幻聴や幻覚、体の痛みなどに襲われるそうです。本を読んでいると精神疾患や沖縄地方特有の文化依存症候群……のよ

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    2025年08月15日
  • 神に追われて 沖縄の憑依民俗学

    Posted by ブクログ

    ・ 私は谷川健一が民俗学の研究者であることは知つてゐた。しかし、私の関心と関はるところがないかの如くで、谷川の文章を読んだことはほとんどなかつた。この谷川健一「神に追われて 沖縄の憑依民俗学」(河出文庫)もそんな1冊に違ひはないのだが、ただ私は書名の憑依とい ふ語にひかれた。憑依、憑霊、狐憑等々、かういふ言葉とその実体が好きなのである。だから買つて読んだ。おもしろかつた。かういふことを考へてきた人なのだと思つた。解説には、「沖縄、宮古島は、谷川民俗学の背骨を形成している。」(前田速夫「異様な宗教体験の記録」206頁)とある。谷川民俗学はかういふものであつたのだと教へられた。これがすべてではない

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    2022年04月18日
  • 神に追われて 沖縄の憑依民俗学

    Posted by ブクログ

    不思議な沖縄の習俗、神がかりのユタと呼ばれる巫女さん達の物語。聞き取り調査の記録なのでこういう世界があることを認識する。

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    2025年08月18日
  • 埋もれた日本地図

    Posted by ブクログ

    現代は、過去の様々な出来事が積み重なってできているわけだが、特に重大なことや人物、風習などが、地名となって残る場合がある。読みは同じでも、漢字が変わったりなどして、全く印象が変わったり、繋がりがわからなくなっているものも少なくない。本書はそういった「見えなくなった地名」などから、地域の歴史やそこで暮らしていた人物に光を当てようというもの。例えば、現在の西東京のあたりには、平安期から高麗の人々が技術者として移り住んでしたらしいが、こうらい→こま→川のそばでこまえ→狛江という説。また、水葬や風葬が当たり前だった時代の風習が形を変えて残っているものなど。民藝とか風習を理解することで、その地域の理解が

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    2023年10月20日

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