埋もれた日本地図

埋もれた日本地図

1,045円 (税込)

5pt

3.0

「現地はつねに文献以上の何物かをもっている。しかし問いがなければ、現地は何も答えてくれない」。沖縄・八重山諸島から九州、大和、紀伊、関東、東北…… 日本各地を旅し、森かげや海のほとりに息づく、いにしえから百年千年つづいてきたものを、ひとびとの生き方のうちに見る。個々の事象の羅列では見えない、習俗の背後の全体性を、他界観や宇宙観ごと考えながら、ていねいに掘り起こす。「中央の高級社会だけにあると信じられてきた優雅さや高貴さや幽玄は、すべて庶民の生き方の中にこそある」。「日本の歴史」には載らない、名もなき生者と死者たちの生きた場所から、現在にも連なる精神史をひもとく、谷川民俗学の真髄。

本書の原本は『埋もれた日本地図』(筑摩書房、1972年)です。

【目次】
1 埋もれた日本地図
大王崎紀行
八重山民謡誌
由布島由来記
月夜の愛の歌
関東地方に遺る古代朝鮮の文化
追分宿の女たち
庶民遺文抄
下北半島紀行
獅子島の若者たち
白鳥伝説を訪ねて
霧島山麓のカヤカベ信仰

2 琉球の宇宙観と他界観
太陽の洞窟――琉球の宇宙観
あかるい冥府――琉球の他界観
沖縄の日本兵

...続きを読む

埋もれた日本地図 のユーザーレビュー

\ レビュー投稿でポイントプレゼント / ※購入済みの作品が対象となります
レビューを書く

感情タグBEST3

    Posted by ブクログ 2023年10月20日

    現代は、過去の様々な出来事が積み重なってできているわけだが、特に重大なことや人物、風習などが、地名となって残る場合がある。読みは同じでも、漢字が変わったりなどして、全く印象が変わったり、繋がりがわからなくなっているものも少なくない。本書はそういった「見えなくなった地名」などから、地域の歴史やそこで暮...続きを読む

    0
    ネタバレ

    Posted by ブクログ 2022年01月30日

    フィールドワークをもとにした「中央の歴史に残らない人々やその事情」を収録したエッセイ集。
    学術的なものではないので読みやすく、しかも興味深い。カヤカベ信仰の話はより詳しく知りたくなった。
    で、何より驚いたのはこのエッセイ、載っていたのが活花の雑誌だっていうこと。何らかの縁でもあったんだろうか。

    0

埋もれた日本地図 の詳細情報

閲覧環境

  • 【閲覧できる環境】
  • ・ブックライブ for Windows PC(アプリ)
  • ・ブックライブ for iOS(アプリ)
  • ・ブックライブ for Android(アプリ)
  • ・ブックライブ PLUS for Android(アプリ)
  • ・ブラウザビューア

※アプリの閲覧環境は最新バージョンのものです。

この本をチェックした人は、こんな本もチェックしています

講談社学術文庫 の最新刊

無料で読める 雑学・エンタメ

雑学・エンタメ ランキング

谷川健一 のこれもおすすめ

同じジャンルの本を探す