遠藤みえ子の作品一覧
「遠藤みえ子」の「風さわぐ北のまちから」「1945, Surviving the Winter in Chinnampo」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
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小説・文芸
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Posted by ブクログ
これまでパリ、ニューヨークとシリーズを2作読んで、私はすっかりハリスおばさんのファンになっている。
今回のハリスおばさんの行き先は国会だった。読み始めたときは理解しづらいところもあったが、後半になるにつれてどんどん物語に惹き込まれていった。
私は、ハリスおばさんならどこでもどんなことでもやってのけるのだと思っていた。しかし、この物語では、人それぞれ自分に合う仕事があり、それでいいのだと感じ、安心感を得た。また、ハリスおばさんも一人のどこにでもいるおばさんなのだと分かった。人間関係の複雑さや、社会で暮らすことの難しさは、昔も今も、どこの国でも変わらず普遍的なことだと理解できた。
責任感のあるハリスおばさんにとって、議員を辞めることは心苦しいことだったと思う。しかし、そのまま議員を続けることの難しさを理解し、自分の力量や不得手を認めて辞めるという、辛く勇気のいる決断をしたことに、ハリスおばさんの人間性を感じた。
また、ベイズウォーターさんとハリスおばさんの関係がこじれて、今までジョンと親しく呼んでいた名前が「ベイズウォーターさん」と呼ばれた時には、悲しくて印象的な場面だった。
二人の関係はこれで終わるのかなと思ったが、そうではなかった。
ベイズウォーターさんはこれまでの自分の人生をどう振り返ったのだろう、どんな人生を送ってきたのだろうと気になった。
一人で傷心の旅に出るのかと思いきや、親友であるアダを救うために二人で出発することになった。
この二人が今後どう過ごし、どうなるのか、続きの物語がとても気になるラストだった。
ハリスおばさんの強さと弱さの両方に触れられて、人は完璧でなくても大丈夫と、とても印象に残った物語だ。